【インタビュー】俳優長谷川博己(47)主演のTBS系日曜劇場「アンチヒーロー」(日曜後9・00)は16日に25分拡大スペシャルで最終回が放送される。「弁護士ドラマ」という枠組みを超え、長谷川演じる“アンチ”な弁護士を通して、視聴者に“正義とは果たして何なのか?”“世の中の悪とされていることは、本当に悪いことなのか?”を問いかける話題作。ネット上で考察合戦が繰り広げられるもり上がりの中、飯田和孝プロデューサーに見どころについて聞いてみた。(鈴木 美香)

 衝撃だった9日放送の9話のエンディング。明墨が町工場社長殺人事件の証拠隠滅の疑いで逮捕され、その報告を聞いた検事正・伊達原泰輔が「かわいそうにねえ」と白々しく言い放った後、「そうですか。当然の報いだと思いますけど」という女性の冷たい声が響き、そこにいるのが「明墨法律事務所」のパラリーガル・白木凛(大島優子)と判明。白木が伊達原のもとを訪れ、隠蔽の証拠となるジャンパーを持ち込む裏切り行為をしたことが分かった。そばでニタリと笑う検事・緑川歩佳(木村佳乃)。明墨はどうなってしまうのか。死刑囚・志水裕策(緒形直人)の運命は?白木にジャンパーを検察側に届けられてしまった緋山啓太(岩田剛典)はどうなるのか――など、注目点が多数ある最終回。

 飯田プロデューサーは「最終回の法廷シーンを計ってもらったら38分38秒ありました。40分弱で“長っ!”って感じですが、法律ドラマである以上、勝負を法廷ですべきだという思いがありました」と話した。被告人席に座る明墨と対峙(たいじ)するため、検事正・伊達原泰輔(野村萬斎)が自ら出てくるのか。

拡大スペシャルで85分の放送時間中、半分近い時間を使用。いずれにしても、見どころある、迫力満点のシーンになりそうだ。

 また、飯田氏は最終回に向けてのネットのもり上がりについて「やはり皆さん裏を読むのがすごく上手で、そこで議論をしてくれるのを面白く感じています。白木についても“いや、これは絶対に作戦だ。そう信じたい”みたいなものも多くて。そう信じたいっていうことは、やっぱり仲間でやってほしいと思っているということなので、キャラクターに対する愛着を何か持ってくれてるっていうことは発見でもありました」と話した。

 さらに「皆さんも(色が入った名前の登場人物の動きに)期待してくれているんじゃないかなと思います。緑川については“このままで終わらないのでは?”という投稿も見られました。そこを信じるも信じないも、視聴者の皆様に楽しんでいただければ」と呼び掛けた。