U―23日本代表の鹿島GK山田大樹(22)が8日、カタールで開催されたU―23アジア杯を振り返った。

 チームがパリ五輪出場を決めた一方で、山田大自身はメンバー23人で唯一の出番なし。「もちろん悔しさが一番大きく残った大会だった」と複雑な思いを明かした。それでも代表の一員として五輪出場への重圧と戦った経験は、何事にも代えがたいもの。「グループリーグと(決勝トーナメントの)一発勝負では、明らかに大会の雰囲気が変わった。雰囲気や空気感を味わえたのは今後、このチームにも生かせるものはあると思う」。学びを鹿島に還元し、タイトル奪還につなげていくつもりだ。

 4日深夜に帰国した山田大は5日からチームに合流。「体は繊細な方ではないので(笑い)」と疲労や時差ぼけの影響を感じさせず、オフ明けのこの日も元気な姿を見せた。GK陣が2人に絞られるパリ五輪は狭き門。ただ意識は別のところにある。

 「選ばれる、選ばれないも大事だけれど、そこ(パリ五輪)がゴールではない。自分の成長のためにフォーカスして日々過ごすことが大事。もちろんそこ(パリ五輪)に行きたいけれど、一つの通過点として考えるくらい、大きく見てやっていきたい」。足元を見つめながら、5年目の再スタートを切る。