◇ナ・リーグ ドジャース1−4レッズ(2024年5月26日 シンシナティ)

 ドジャースは26日(日本時間27日)、敵地でのレッズ戦に敗れ、今季ワーストの5連敗を喫した。試合中に見せた指揮官の異例の行動に注目が集まっている。

 0−4の8回、ドジャースは3番手・ラミレスがマウンドに上がった。簡単に2死まで奪ったが、エスピナルに右前打を許すとそこから2者連続で死球を与え、あっという間に満塁のピンチに。

 前回24日(同25日)の同戦でも2死球を与えていた右腕だけに敵将のレッズのベル監督が球審に抗議。ドジャースのロバーツ監督もマウンドへ向かい、交代が告げられるかと思った。

 ところが、ロバーツ監督はラミレスの首に両腕を絡ませてハグすると、約20秒もの間、耳元でささやき続け、右腕を鼓舞した。

 この姿に現地中継も「彼は自分の仲間を守ろうとしてる」と驚き「クールだ」と称賛。「このような場面は滅多に見られない。マウンドで実際に見たことがない」と続けた。

 ラミレスは指揮官の鼓舞もあってか、次打者を右直に打ち取って無失点でこのピンチを切り抜けた。

 ロバーツ監督の人目をはばからず選手を思いやる行動に地元メディア「ドジャース・ネーション」のノア・カムラス記者は自身のX(旧ツイッター)で「ロバーツは特別な監督だ」と称えた。

 地元ラジオ局「ESPN LA」のブレイク・ハリス氏もXで「ドジャースの最近の試合は面白くない」と連敗中のチームをボヤきつつも「これは評価しなければならない。これがデーブ・ロバーツがトップマネジャーの1人である理由だ」と賛辞を送った。