門鉄デフを装着したC58 363(写真:秩父鉄道)

埼玉県の秩父鉄道は2024年5月18日、熊谷市の広瀬川原車両基地で、ファン感謝イベント「わくわく鉄道フェスタ2024」を開催する。観光列車・SLパレオエクスプレスをけん引するC58 363は1944年に製造され、2024年2月に80周年を迎えた。秩父鉄道はSLの傘寿を祝って〝門鉄デフ〟を装着、フェスタでお披露目し、鉄道ファンにシャッターチャンスを提供する。

年1回の車両基地公開で、迎えて19回目。コロナによる3年間の中断をはさんで、2023年に4年ぶりで復活した。

SLのデフ(デフレクター)とは、ボイラー前部をはさむ形で、左右両側に取り付ける煙除けの板。旧国鉄の鉄道管理局ごとに複数のタイプがあり、鉄道ファンが「門鉄デフ」と呼ぶ門司鉄道管理局のデフは、点検にそなえて下部をカットしたのがポイント。スタイリッシュに見えるデザインで人気が高い。

秩父鉄道はデフも車両デザインの一部ととらえ、数年に一度交換する。パレオエクスプレスの門鉄デフ装着は、2013年以来11年ぶりになる。

このほか会場には、電車、電気機関車などを展示する。鉄道体験イベントは、ディーゼル機関車の運転席乗車体験など多彩。一部はインターネットでの事前予約が必要だ。

ステージイベントも、鉄道ものまね芸人・立川真司さんのショーなど多彩。秩父鉄道は2024年4月27日〜11月17日に「C58 363製造80周年記念SLスタンプラリー」を展開中で、会場には限定スタンプを用意する。

広瀬川原車両基地は、ひろせ野鳥の森〜大麻生間。当日は熊谷発車両基地行きの臨時直通電車を運転予定で、詳細は今後発表する。

秩父鉄道はEL(電気機関車)も多彩だ(写真:秩父鉄道)

記事:上里夏生