悲願のパリ五輪切符を最後の最後で掴み取った。

 3月18日、競泳のパリ五輪代表選考会が東京アクアティクスセンターで行なわれ、東京五輪代表の池江璃花子が女子100メートルバタフライ決勝に登場。57秒30の2位で泳ぎ切り、五輪内定条件である派遣標準記録(57秒34)を突破。1位の平井瑞希(56秒91)とともに個人種目での代表権を2大会ぶりに獲得した。

 この種目の日本記録保持者である池江はセンターレーンで登場。序盤からスピードに乗った泳ぎで前半からトップ。終盤は平井が猛追してかわされたが、なんとか2位を死守。フィニッシュ後は電光掲示板でタイムを確認し、五輪内定を知ると池江は感極まった。プールから上がると、深くお辞儀して観衆の大声援に応えた。

 レース後のインタビューでは「言葉にならないぐらい嬉しい」と五輪内定に安堵。「自分のレースを最後まで貫いたことと、最後の最後は自分を信じて泳ぎました」と答え、「この結果を前向きに捉えて頑張りたい」と前を見据えた。

 前日の準決勝では白血病による休養から復帰後、自己ベストをマーク。自身のX(旧ツイッター)に「そんな今日(17日)は、4年前病気後初めてプールに入った日」と投稿し、闘病での日々を振り返った。

 苦難の道のりを乗り越えた先には、16年リオ大会から3大会連続オリンピック出場の朗報が待っていた。
構成●THE DIGEST編集部

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