◆西武1―2日本ハム(30日、ベルーナドーム)

 またも1点差に泣いた。西武が4連敗で12球団最速で借金2桁に到達。首位ソフトバンクとのゲーム差も11に広がった。

 日本ハム・山崎に5回までパーフェクトに抑えられた。長谷川信哉の遊撃内野安打で初めて走者を出した6回2死二塁から金子侑司の6試合連続安打となる左前適時打で同点に追いついた。松井稼頭央監督は「(山崎に)テンポ、緩急というところで抑えられた。でも、平良が頑張っていたから、よくあそこで追いついてくれた」とワンチャンスを生かした打線の粘りに連敗脱出への光明を見いだしていた。

 しかし、終盤の1点を争う展開の中で致命的なミスがチームの足を引っ張った。8回表先頭の万波の左中間安打を長谷川が捕球できずに後逸(記録は安打と失策)。三塁まで走者を進めてしまい、マルティネスの左犠飛で決勝点を奪われた。

 「攻めていったミスということもある。これも経験。さらに大きくなっていってもらわないといけないので、(今後も)ミスを恐れず思い切ってやってほしい」と松井監督は21歳の長谷川をかばった。

 平良海馬の7回1失点の好投を勝利に結びつけることができず、これで先発投手がすべて7回2失点以下に抑えながら4連敗。1点差の試合は3勝13敗と大きく負け越している。

 あと1点がわずかな差なのか、それとも重いのか。松井監督は「結果としては1点が重いということになるがピッチャーがこれだけ頑張っている。その中で何とか勝ち越し点をとれるか、そこだと思う。明日から月も変わるので何とかやっていきたい」と一つ一つ言葉を選ぶように話し、窮地の出口を見つけようとしていた。(安田栄治)