現地5月13日、女子テニス元世界女王の大坂なおみ(現世界ランク173位)は、WTA1000大会「イタリア国際」(5月7日〜19日/イタリア・ローマ)のシングルス4回戦に臨み、第7シードのジェン・チンウェン(中国/同7位)と対戦。2-6、4-6のストレートで敗れ、5年ぶり2度目のベスト8進出とはならなかった。
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 ふたりにはちょっとした因縁がある。昨年9月の全米オープン終了後、名コーチとして知られるウィム・フィセッテ氏が突然ジェンとの契約を解消し、以前タッグを組んでいた大坂のチームへ入ると発表。当時、これを受けて中国期待の若手選手は、「倫理に反する協力関係の終わりかただ」と怒りをにじませていた。

 しかし今回の試合後、米テニス専門チャンネル『Tennis Channel』に出演したジェンは、「そのことが頭の片隅にあったか?」と問われると、「コーチと別れてから数か月後に聞かれたら、はいと答えるかもしれない」としながらも、「ただ、あれから6〜7か月も経った今は、私にとって普通の試合と同じ」と回答している。
  また、「母親としてツアーに戻ってきた彼女(大坂)を尊敬している。女性アスリートとして本当に簡単なことではない」と続け、「母親として復帰した選手たちに敬意を表したい。それがどんなに大変なことかは、女性が知っていることだから」とも言及。「彼女に大きなリスペクトを持っている」と強調した。

 昨年7月の出産から驚くべき早さでカムバックを果たし、完全復活へ向けて着実に歩みを進めている大坂と、今年1月の全豪オープン(オーストラリア・メルボルン)で自身初の四大大会決勝進出を果たし、勢いに乗っている21歳のジェン。同じアジア勢の女子プレーヤーとして、大きな存在感を放つ二人の活躍に今後も注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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