現地時間5月13日に行なわれたラ・リーガ第35節で、レアル・ソシエダはバルセロナに0-2で敗れ、7位に順位を落としている。

 前節(ラス・パルマス戦)で4試合ぶりの白星を飾ったソシエダがモンジュイック(バルサの仮本拠地)に乗り込んだ一戦、ソシエダは前半こそ好パフォーマンスを発揮したものの、40分に速攻からイルカイ・ギュンドアンの完璧なラストパスを受けたラミン・ヤマルに先制を許すと、後半は主導権を握られ、アディショナルタイムにはVAR検証の末にPKを与え、ラフィーニャにダメを押された。

 2試合連続でベンチスタートとなった久保建英は、70分にシェラルド・ベッカーに代わってピッチに登場。短いプレー時間でボールタッチ12回、シュート1本(枠内)、パス7回(成功6回)、ドリブル1回、空中戦1回(勝利)というスタッツに止まったが、右サイドでマーカーをかわしてから放った左足のシュートは鋭く、印象的なものだった。
  イマノル・アルグアシル監督は、前節に続いてアンデル・バレネチェアとともに久保をスタメンから外した理由として、「色々な要因があった。バルサに勝つためには、この11人が必要だと理解していたし、実際に彼らを驚かせることができた。我々は、前に出た時と引いた時の守り方を明確にしていた」とコメント。これを報じたバルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は「マルティン・スビメンディの不在に関連づいたもの」との見解を示している。

 対して、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は、70分に久保がベッカーに代わってピッチに立ったことについて、「日本人選手がフレッシュであることを考慮したと思われるが、同時に次節の重要なバレンシア戦を見据えてベッカーに休養を与えた可能性も高い」と、この起用が今後も続くことを示唆した。ただ一方で、このスリナム人FWが得点記録を伸ばせず、また次節まで2日しかないことから、「久保をスタメンに戻し、ベッカーを後半のオプションとするかが再び問題になる」と指摘した。 久保のプレーに対する現地メディアの評価を見ると、『MARCA』紙は多くのチームメイトと同様に3点満点で「1」を与え、同じくマドリードのスポーツ紙である『AS』も同採点としている。前述のバルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、「2戦連続でのサブ。相手に仕掛け、最初のチャンスでファーポストにシュートを狙ったが、それだけだった」とプレーを振り返り、「時間が少なかった」と総括している。

 また日刊紙『EL PAIS』は、彼のシュートの場面を、「久保は最初のプレーで同点に持ち込めそうだった。この日本人ウインガーは、ペナルティーエリア右側でボールを受け、インに切れ込んでから、バルサゴールのファーポストを狙ったが、GKマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンが正確に飛び、ボールをキャッチした」と伝えた。

 ラジオ局『Cadena SER』は、70分以降のソシエダのプレーについて、「イマノルは、久保とバレネチェアの投入で状況を変えようとしたが、フィジカル面で非常に奮闘していたアウェーチームには、テア・シュテーゲンが守るゴール前で勢いを発揮するのに十分なリズムがなかった」と綴っている。
  地元バスクの日刊紙『noticias de Gipuzkoa』は、個別評価の記事において、22歳の背番号14を「この選手がプレーすると常に注目を集める。今回は危険なシュートと2本の良いクロスがあったが、得点には結びつかなかった。また、プレーが上手くいかず、不快そうにも見えた」と評価。プレー時間が短かったこともあり、採点はつかなかった。

 最後にサッカー専門サイト『EL DESMARQUE』は、及第点の「6」(チーム3番目タイで交代選手5人の中では単独最高)で、「ピッチに登場するやいなやシュートを試みるなど、存在感を放った」と振り返っている。

構成●THE DIGEST編集部

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