インディアナ・ペイサーズは、現地時間5月21日(日本時間22日)から始まったプレーオフのカンファレンス決勝でボストン・セルティックスと対戦している。1999−2000シーズン以来のNBAファイナル進出を目指すが、ドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)はペイサーズがプレーオフで勝てるチームではないと持論を展開している。

 今季のチームは、エース兼司令塔のタイリース・ハリバートンが平均20.1点、10.9アシストと2年連続で平均ダブルダブルを達成。今年1月にトロント・ラプターズからトレードで獲得したパスカル・シアカムも平均21.3点、生え抜きビッグマンのマイルズ・ターナーが平均17.1点と続くなど、リーグトップの攻撃力(1試合平均123.3点)でイーストの第6シードを手にした。

 プレーオフ1回戦ではミルウォーキー・バックスをシリーズ4勝2敗で撃破。カンファレンス準決勝では快進撃を見せるニューヨーク・ニックスに2連敗スタートで先に王手をかけられるも、第6戦で116−103、第7戦で130−109と2連勝を飾り、カンファレンス決勝進出を果たした。

 24年ぶりのNBAファイナル進出も現実味を帯びてきた一方で、ウォリアーズのグリーンはその可能性を否定している。
  ペイサーズがプレーオフ1回戦の第1戦でバックスに94−109で敗れたあと、ラン&ガンをベースとしたオフェンス重視のスタイルがポストシーズンに与える影響について、自身のポッドキャスト番組『The Draymond Green Show』で、「彼らはディフェンスをしない。シーズンを通して誰に対してもディフェンスをしていない」と指摘していた。

「プレーオフではディフェンスをしないといけない。トランジションで走るだけじゃダメだ。ハーフコートで戦わないといけない。ペイサーズは16試合(プレーオフ)のチームではなく、82試合(レギュラーシーズン)のチームだと思う」

 ペイサーズはその後、ふたつのシリーズを勝ち上がったわけだが、バックスはヤニス・アデトクンボが左ふくらはぎの肉離れ、ニックスは右肩脱臼で手術を受けたジュリアス・ランドルがシリーズ全休、最終戦ではエースのジェイレン・ブランソンとOG・アヌノビーもケガで離脱するなど運も味方していた。

 グリーンはペイサーズとセルティックスのカンファレンス決勝が決まったことを受けて、『The Draymond Green Show』で「ペイサーズを82試合のチームだと言ったことを謝罪するつもりはあるか」とファンから質問されると、失笑したのちに「答えはノーだ」と断言した。
 「インディアナ・ペイサーズは尊敬に値する。でも、俺は依然として彼らは82試合のチームだと思う。とはいえ、ニックスも“本物”だとは思わなかったから、誰かが勝ち上がらないといけなかった」

 ペイサーズのレギュラーシーズンのディフェンシブ・レーティング117.6はリーグ24位でプレーオフ出場全16チームの中ワーストだった。ジェイソン・テイタム&ジェイレン・ブラウンを擁するセルティックスは、飛車角落ちだったバックスやニックスとは違うとグリーンは指摘する。
 「ここからが本番だ。相手はボストン。彼らはいいディフェンスをする。総合的に見て、全く別物だ。ボストンがスウィープで勝つだろう。謝罪するつもりはない。彼ら(ペイサーズ)はカンファレンス決勝に進出した。誰かが勝たないといけなかっただけさ。イーストだからね。ここで彼らの道は終わりだ」

 21日に行なわれたシリーズ初戦、ペイサーズは終盤までリードを奪っていたが、自らのミスで同点に追いつかれ、オーバータイムの末に128−133で敗れた。第2戦以降で巻き返し、グリーンを見返すことができるだろうか。

構成●ダンクシュート編集部

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