現地5月22日、アイルランドのダブリン・スタジアムでヨーロッパリーグ決勝が行なわれ、アタランタ(イタリア)がレバークーゼン(ドイツ)を3ー0で倒し、クラブ史上初のヨーロッパタイトルを獲得した。
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 アタランタは就任8年目のジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督の代名詞、オールコートマンツーマンで、今シーズン公式戦51試合無敗の新ドイツ王者レバークーゼンを圧倒。伊紙『Gazzetta dello Sport』は、「ジャン・ピエロ・ガスペリーニ率いるチームは、アデモラ・ルックマンのハットトリックで51試合連続無敗を続けていたレバークーゼンを制圧。クラブ初の偉業を達成した」と伝えた。

 同メディアは、「ガスペリーニは決勝でも中途半端な対策を取らず、自らの信念を貫き通した。12分に生まれたルックマンの先制点後もアタランタは意欲を持って攻め続け、26分にはふたたびナイジェリア代表FWがゴールに美しい虹をかけた。75分にも雷のような一撃をルックマンが突き刺した。3点目のゴールは再現不可能とも思えるデザインだった」と試合を振り返り、「3ー0でレバークーゼンを倒したアタランタが歴史を刻んだ」とイタリアのクラブが成し遂げた快挙を称賛した。

 アタランタはグル―プステージとラウンド・オブ16でポルトガル王者のスポルティングを倒し、準々決勝では敵地アンフィールドでリバプールを3ー0で撃破(第2戦は0ー1で敗戦も2戦合計3ー1で勝ち抜け)。準決勝ではマルセイユを2戦合計4ー1で破ってファイナルに進出している。

 決勝では戦前の下馬評では優位と見られていた無敗のレバークーゼンを相手に3ー0で完勝。1962ー63シーズンにコッパ・イタリアを制して以来、またクラブ史上初となるヨーロッパのタイトルを手にした。
  ミラノ近郊に位置し、人口約12万人のベルガモを本拠地とする地方都市クラブの“おとぎ話”のようなヨーロッパリーグ優勝は、世界各国のメディアも報道。フランス紙『L'Equipe』は「アタランタの壁。レバークーゼンの無敵の強さは、試合終了の笛と同時に崩れ去った。アタランタはルックマンのハットトリックに集約される完璧な試合で優勝した」と報じた。

 英紙『Times』は、「アタランタがロンドン出身のルックマンのハットトリックで、レバークーゼンの無敗記録に終止符を打った。元エバートン、チャールトン、フルアム、レスターのFWが相手指揮官シャビ・アロンソに“悲惨な夜”を与えた」と伝え、米放送局『CBS Sports』は「アタランタが圧倒して優勝。最後の敗戦から361日を経て、ついにレバークーゼンに敗北が訪れた」と伝えた。

 スペイン紙『Marca』はレバークーゼンのスペイン人監督、シャビ・アロンソの今シーズンの成功に触れながら、ヨーロッパのタイトルは初めて獲得したアタランタを称賛。同じくスペイン紙の『Vanguardia』は「完璧の女神(アタランタの愛称)」と記した。

 また、ドイツ紙『Bild』は、「レバークーゼンの挫折の夜」と見出しを立てて決勝を振り返り、アルゼンチン紙『Clarin』はアタランタの偉業を称えながら、レバークーゼンを完封したアルゼンチン代表GKファン・ムッソの存在を強調。オランダ紙『Telegraaf』は、「(オランダ代表の)トゥーン・コープマイネルスがイタリアで称賛され、レバークーゼンはドイツメディアから非難された」と報じている。

構成●THE DIGEST編集部

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