3人制バスケ(3x3)のパリ2024オリンピック出場を懸けた「FIBA3x3 ユニバーサリティオリンピック予選2」が、5月3日(金・祝)〜5月5日(日)にかけておこなわれる。それに伴い、BS松竹東急(全国無料放送・BS260ch)では当日の試合のハイライトを5月3日(金)・4日(土)の夜11時30分より、5日(日)は夜11時より、それぞれ放送する。そこで本記事では、同番組の見どころや、3人制バスケの魅力について紹介していく。

■3人制バスケ(3x3)の予選が日本で開催

2007年に正式競技種目に認定された3人制バスケ(3x3)は、その名前の通り3人チーム同士がコート内で戦う競技。“通常の5人制バスケ”よりも攻守の切り替えが早く、スピーディーな試合展開スピード感がある試合展開を楽しめる。

今回、3x3のパリ2024オリンピック出場をかけた「FIBA3x3 ユニバーサリティオリンピック予選2」が栃木県宇都宮市のライトキューブ宇都宮(大ホール)、宮みらいライトヒルで開催される運びとなった。

本予選には、FIBAが主催するワールドカップ1位〜3位および各地域のカップ戦の優勝国に参加権が付与。また予選開催国とW杯/ゾーンカップ上位国の計8カ国の男女チームが出場し、日本は開催国枠としての出場を手にした。優勝すれば自動的にパリ2024オリンピックへの出場権を獲得することになる。

東京2020オリンピックで3x3の日本代表として出場し、大会6位という好成績に貢献した落合知也選手は、4月15日におこなわれた会見にて「4年に1度というのもありますし、本当にパリオリンピックでも日本代表としてプレーしたいという気持ちです」とコメントしている。

■5人制バスケットボールとはひと味違う、3x3のルールや魅力

3x3は、もともとアメリカなどで公園にあるようなコートでの、遊び感覚の3on3が起源となっており、2007年にFIBA(国際バスケットボール連盟)が統一ルールを制定して正式に協議化した。その後IOC(国際オリンピック委員会)も3x3の将来性に注目し、東京2020オリンピックから正式種目として採用されている。

ルールはバスケットボールとはまったく異なるもので、1チーム登録メンバーは4人、コートに入れるのは3人と決まっている。人数が少ない分、コートは5人制の約半分ほどのサイズでゲームをおこない、試合時間は10分以内。ラインの外側からのシュートは2点、内側からのシュートは1点となっており、21点先取の“KO(ノックアウト)方式”を採用している。

そしてもし10分を超えても両チームが21点以下で同点の場合は延長ピリオドがおこなわれ、2点を先取したチームの勝利となる。

そんな3x3の魅力は数多くあるが、まずはその圧倒的な“スピード感”が挙げられる。ハーフコートでの開催のためプレイヤーには瞬時の判断が求められ、また5人制バスケと違いファウルが取られることも少ないため、試合の流れが止まりにくく、観客は次から次へと展開していくゲームに没頭できる。

さらに“エンタメ性”も見どころの一つ。ノールックパスやダンクシュート、相手の意表を突く迫力満点のプレーを間近で観戦することができ、試合会場ではポップなBGMや、まるでDJのような軽快なMCも取り入れており、娯楽性の高い競技となっている。

■期待がかかる3x3、パリオリンピック出場の行方

3x3は、現時点で男子は中国、アメリカ、セルビア、女子は中国、アメリカ、フランスの男女各3カ国がすでにオリンピック出場権を獲得している。

今後の予選において、男女ともに残り5枠を争うわけだが、本予選でオリンピック出場を決めるには優勝が必須条件となる。そしてもし本予選で優勝を逃した場合は、5月23日〜26日のオリンピック世界最終予選において3位以上の成績を収める必要がある。

ここで気になる現時点での日本のランクだが、国別ランキング(国ごとの個人ランキング上位50名のポイント数の合計)では男子が15位、女子が10位となっている。本予選におけるルールとしては、男女ともにA・Bの2グループがリーグ戦で争い、上位2位チームが決勝トーナメント進出し、4チームでのノックアウト方式がおこなわれる。

日本の男子はBグループに所属し、フランスとモンゴル、エジプトとリーグ戦で対決。フランスとモンゴルは日本よりランクが格上となっており、厳しい戦いが予想される。また女子はAグループに所属し、ドイツ、オーストリア、ブラジルと戦う。このグループには国別ランキング4位のドイツの存在が脅威になりそうだ。

しかし、前回大会である東京2020オリンピックにて男子が6位に入賞したこともあり、多くの人から優勝を期待されているのも事実だ。中でも注目したいのは保岡龍斗選手。東京2020オリンピックでは驚異的な走りを見せ、今大会でも“点取り屋”としての活躍に期待が高まる。

今年のゴールデンウイークは、日本と強豪チームによる3x3の白熱した試合展開を楽しめそうだ。