今田美桜が主演を務めるドラマ「花咲舞が黙ってない」(毎週土曜夜9:00-9:54、日本テレビ系/Huluにて配信)の第7話が5月25日に放送された。前回で距離が近づいたかのようだった舞(今田)と昇仙峡(菊地凛子)。だが、銀行を変えると意気込む舞に昇仙峡は冷静な忠告をするのだった。(以下、ネタバレを含みます)

■「花咲舞が黙ってない」を新キャストで放送

同ドラマは、銀行を舞台に不正を絶対に見て見ぬふりできない花咲舞が、弱い立場の人たちのために立ち上がる姿が痛快なエンターテインメント作品。2014年、2015年に杏が主演した、池井戸潤の小説「不祥事」が原作の前ドラマ後に出版された新作小説の物語を新たなキャストでつづる。

支店を回って小さな問題に対処する臨店班となった舞の上司でバディとなる相馬健を山本耕史、舞が務める東京第一銀行の経営企画部に所属するエリート中のエリートである昇仙峡玲子を菊地凛子、昇仙峡に銀行の不祥事を隠蔽する任務を命じる経営企画部長・紀本平八を要潤、舞の叔父で「酒肴処・花さき」店主の花咲健を上川隆也が演じる。

■一段と怒りモードな舞が格好良い

第7話は、舞らが四谷支店を内部調査することに。大口の取引先であったガス会社・舟町ガスの不祥事が発覚するが、合併を控える産業中央銀行はその会社の融資を全額回収済みで、東京第一銀行は多額の融資を実行したばかりだった。

舞と相馬は、産業中央銀行に舟町ガスの不正を告発した業者が東京第一銀行にも同じ告発をしていたことに気付く。業者の担当者から報告を受けた支店長だったが、それを無視して融資を強行したのだ。

しらを切り、部下に罪を押し付け、責任転嫁する支店長に、舞の怒りが爆発。「この件で本当に迷惑を被っているのは、あなた方じゃない! 舟町ガスの欠陥設備を押し付けられた大勢の罪もない人たちです」とお言葉を返した。

舞は、部下という弱い立場の者たちのためだけでなく、銀行の顧客や、それ以外でもガスを使用していたことで被害を受けた人々を思いやっていた。優しくしっとりとした決めぜりふ「お言葉を返すようですが」だった前回とはもちろんのこと、今回はこれまでで一番怒りのボルテージが上がった状態での決めぜりふで格好良かった。

■舞を冷静にいさめる昇仙峡と、それでも突き進む舞の対比に注目

すると、その場に昇仙峡が現われた。紀本の命令で、四谷支店がなぜ不祥事に気付けなかったのかを別途調査していたのだ。

舞は手柄を褒められると思ったようだが、「正義を振りかざして、いい気になるのも大概になさい」とピシャリ。そして、産業中央銀行に許可なく訪問したことを指摘し、「あなたの正義が、この銀行の求めている正義と一致するとは限らないということを覚えておきなさい」と告げた。

舞らの東京第一銀行と産業中央銀行は、水面下で合併による覇権争いがあり、紀本は敏感になっていた。臨店班の行動で不利な状況に追い込まれることを危惧する紀本は、「我々の使命を阻害する者は、徹底的に排除しろ。たとえそれが行内の者であっても」と昇仙峡に命じた。

紀本の命を受けつつ、前回描かれたように舞と似ているという亡き恋人のことが胸の中にある昇仙峡。舞への忠告はおそらく心配するあまりのこと。

そんな昇仙峡の本心にまだ気付かず、「腐った銀行を私が変えてやります!」と士気を高めて突き進もうとする舞の姿に力強さを感じるばかりだが、これからの展開は昇仙峡がどう行動するかも大きいだろう。

SNSには「きっと昇仙峡は舞を守ろうとしている」「最後に舞ちゃんの味方になってくれそう」「舞ちゃん命知らずにもほどがあるから昇仙峡さんが言ってくれて安心した」といった声が上がった。

◆文=ザテレビジョンドラマ部