巨人は6日の中日戦(バンテリン)に0―2で今季5度目の零封負けを喫し、貯金が再びゼロとなった。阿部慎之助監督(45)は遠征の初戦後としては異例となる計6選手の入れ替えを決断。テコ入れを図った格好だが、チーム内では「阪神戦燃え尽き症候群」も話題となっている。

 指揮官の言葉は厳しかった。「ゴールデンウイークも今日で終わりです」とあきれ顔で話すと、3選手の降格を発表。4回まで75球を投じて6安打2失点だった6年目左腕・横川については「キャッチャーからしたら、今日は配球にならないですよね。初球、ほぼボール。ファームに行ってもらいます。先発って、それくらい責任があるので」と説明した。

 横川に加えて左ヒザの違和感が再発した梶谷、中山の3選手が二軍落ち。代わりに平内、泉口、秋広が昇格する。

 血の入れ替えで刺激を与えた形の指揮官。勝率5割から仕切り直しとなるが、チーム内でささやかれているのが今季の阪神戦後の勝率の悪さだという。

「阪神には今季ホームの2カードで勝ち越したけど、直後の試合はこれで2敗1分けと1勝もできていない。まさか『燃え尽き症候群』ではないんだろうけど…」(チーム関係者)

 3日からの3連戦は戸郷、菅野、高橋礼の〝表ローテ〟で2勝1敗と勝ち越した一方、直後の中日戦は〝裏ローテ〟となった。昨季6勝18敗1分けと大敗した阪神には全力でぶつかる必要がある。指揮官も「阪神戦の勝率を5割にする」と目標を掲げ、現時点では4勝4敗1分けとなっている。

 それでも最大の目標である4年ぶりのリーグ優勝にたどり着くためには、阪神戦以外も落とすわけにはいかない。V奪回は阪神戦後の勝率をどう上げていくかにかかってきそうだ。