中日は14日の阪神戦(豊橋)に4―2で逆転勝ち。1点ビハインドの8回にカリステの同点適時打、石川昂の勝ち越し打が飛び出し、借金1で5割復帰が目前となった。

 立浪監督は「8回によくチャンスをつくってくれて、あそこでまず追いついておきたかったんですけど、粘りのある打撃をしてくれた」と打線の奮起に手応えを感じている。

 勝ち星こそつかなかったものの先発・高橋宏斗投手(21)は7回2失点と好投。今季、高橋宏が先発した試合のチームは2勝1分けとスターターとして十分な役割を果たしている。しかも、3回の第1打席で右越え二塁打を放ち、田中の右前適時打で先制のホームを踏むなどバットでもチームの勝利に貢献している。「投手も打席に立つからには打つ気持ち、打者として打っていきたい。結果的にバットに当たったのは良かったと思います。(第2打席でセーフティーバントを狙ったのは)打つ確率は低いので揺さぶりをかけられればいいなと思った」と、とにかく塁に出る気満々なのである。

 高橋宏に限らず中日先発陣は積極的に打撃に取り組んでいる。柳は和田打撃コーチに自分の打撃について助言を求めるなど、とにかく向上心の固まりで打率2割7分3厘(11打数3安打)と野手顔負けだ。また、内野ゴロでも一塁への全力疾走を欠かさない松葉に至っては同3割(10打数3安打)となっている。

「やっぱり9番・ピッチャーというところでプレッシャーをかけられれば相手ピッチャーもすごく嫌だと思う。自分自身もピッチャーが塁に出るのはすごく嫌なので、自分が嫌だと思うことを相手にやれるように頑張りたいですね」(高橋宏)。「9番・投手」も含めた全員攻撃で上位進出を狙っている。