まさかの凡ミスだ。大相撲夏場所4日目(15日、東京・両国国技館)、大関カド番の霧島(28=音羽山)が幕内大栄翔(30=追手風)に屈して2連敗。1勝3敗と黒星が先行し、大関残留へ向けて雲行きが怪しくなってきた。大栄翔に押し込まれてたまらず引くと、相手が勢い余って土俵際でつんのめる姿を〝傍観〟。再び攻め込まれて守勢に回ると、最後は押し出されて力なく土俵を割った。

 取組後の霧島は「もったいなかった。大栄翔がつんのめった場面? そこで〝勝った〟と思った」と敗戦の弁。「あー、悔しい」と無念の表情を浮かべた。それでも「立ち合い自体は、そんなに悪くない。切り替えて明日から頑張ります」と必死に前を向いた。

 日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「前に出る勇気がない。いなして何とか勝とうとする弱気な相撲。決まったと思って、待っているようではいけない。いなしてばかり。前に行きたいのだけど、体が動いていない。自信(のなさ)でしょうね」と厳しく指摘。「気持ちしかない」と奮起を促した。