阪神・大竹耕太郎投手(28)が、15日の中日戦(バンテリン)に先発。7回96球を投げて、4安打無失点の粘投も、打線の援護に恵まれず勝ち負けはつかなかった。

 緩急を生かした投球が光った。0―0の3回には一死から田中に左前打を許したが、続くカリステには3球目に97キロのカーブ、4球目に137キロの直球を投じ、球速差40キロをマーク。最後は116キロのチェンジアップで空振り三振に仕留めた。続く細川には四球を与えて二死一、二塁となり打席には中田を迎えたが、カットボールで三ゴロに仕留めた。

 さらに、6回には先頭・細川に中越えの二塁打を浴びて、二死二塁のピンチ。それでも、中田、石川昂を遊ゴロ、山本を左飛に抑えて、ゼロで切り抜けた。

 だが、打線が相手先発・小笠原の前に散発4安打無得点と撃沈。0―0で迎えた8回の打席で代打・原口が送られ、降板となり、4勝目を手にすることはできなかった。それでもリリーフ陣が零封リレーでつなぎ、延長11回一死三塁から近本の右前適時打で勝ち越しに成功。延長11回までもつれた投手戦を、1―0で制した。

 虎2年目左腕は試合後、「ピンチを切り抜けられたのは、今日は今日、打たれた試合は打たれた試合と割り切れたことだと思います」と分析。その上で、「この前(4月21日の中日戦)は15点ぐらい取ってもらって、助けられた部分が多かったので。点を取れない試合で自分が粘ってチームに貢献したいと思っていたので。今日はそういうことを考えながら投げました」と振り返った。

 岡田彰布監督(66)も「大竹もよかったんやけどなあ。昨年のいい時期の状態? そやなあ、まあ慣れもあるからなあ、向こうのバッターも」とうなずいていた。