中日は15日の阪神戦(バンテリン)に延長11回に0―1で敗れ、連勝がストップ。今季6度目の零封負けで勝率5割復帰に失敗した。

 9回無死二塁のピンチで守護神・マルティネスを投入するなど立浪和義監督(54)は勝利への執念を見せたが、それも実らず。指揮官は「切り替えるしかない。1勝1敗なので明日また点を取れるようにやっていく」と前を向いたものの、9回途中まで猛虎打線を4安打無失点に抑えた先発・小笠原にはこれで38イニング連続で援護点なし…。投打がなかなかかみ合わないのが現状だ。

 中日OBで元バッテリーコーチの金山仙吉氏(72)は、上昇気流に乗れないチームのムードを変えるためにも二軍から新しい風を吹き込むことを推奨する。その1番手がビシエドだ。「調子も上向きみたいだし、そろそろ上げてもいいのでは。中田を休ませる時に一塁・ビシエド、三塁・石川昂、左翼・カリステの布陣なら破壊力もある」と猛プッシュ。二軍で打率3割1分6厘、3本塁打、12打点を記録している元首位打者を中田の休養日のバックアップ要員として活用すべきではと提言した。

 また5月に入ってから中日捕手陣が放った安打はわずか4本のみ。それだけに金山氏は「若い石橋を一軍で使ってみるのもいいと思う」と二軍で打率3割の石橋の登用を勧める。

「借金があるといってもセ・リーグはだんご状態で抜け出せるチームはないから全然心配していない。チーム全体で戦っていけばドラゴンズは十分に巻き返せる」と金山氏はポジティブに考えている。一、二軍の入れ替えを含め、立浪監督がここからどのような手を打って逆襲に転じるか注目だ。