戸塚区下倉田町にある横浜市地域裕家民俗文化財の一つ「南谷戸のおおわらじ」の掛け替えがこのほど完了した。

おおわらじは大正時代、地域の若手農家が副業に藁加工を始めたことがきっかけに製作が始まった。現在は、五穀豊穣や交通安全を祈って大わらじを編んで、3年ごとに掛け替えを行い地域の象徴として受け継がれている。

両足分のわらじは全長3・5m、重量200kgで「南谷戸和楽路(わらじ)会(根本茂会長)」の会員約100人を中心に2カ月ほどかけて作成されたもの。式典を行った後、近くの萬松寺から大八車に乗せて運び、多くの見物客に見守られながら掛け替えを行った。

コロナ禍で規模を縮小した前回の掛け替え後、会員の意見をまとめてわらじ制作の手順書を作成。今回手順書を活用すると効率化や期間の短縮につながったという。

根本会長は「後世に伝えていくために、手順書は強化していく。みんなで納得のいくものを作っていければ」と話した。