コンクリ亀裂から

市立星川小学校の内川愛子さん(6年)が保健室そばのコンクリートの亀裂から生えたミニトマトの成長を支えている。

昨年12月、環境美化委員だった内川さんは、花壇の整備をしている時に近くにある水道を囲むコンクリートの亀裂から茎が伸びているのを発見。初めて見る光景に「ただの雑草ではない」と感じ、環境美化委員の上級生とともに週2〜3回の頻度で水やりをした。すると、約1カ月後に緑色の実がなった。

ミニトマトで、同校は「花壇で育てていたミニトマトの種子が何かしらの形で運ばれたのでは」と分析する。肥料を与えずに水だけで育てているが、今はスーパーボールほどの大きさをした実が50個以上なっている。

上級生が卒業し、現在は藤平沙希教諭の協力の下、内川さんがほぼ1人でミニトマトを管理。「ド根性トマト現る」という掲示物を作り、児童に成長を見守るように呼び掛ける。内川さんは「実が赤色になったら、お世話になっている先生にプレゼントしたい」と話し、地道に育てる。