国道1号沿いにある創業84年の定食屋「のんき亭」(小田原市国府津)が5月31日(金)をもって閉店する。4月に発表後、閉店を聞きつけた多くの人が連日来店している。

同店は現店主、尾崎文彦さんの祖父である茂松さんが1940年に創業。開店当初からトラック運転手らの口コミで人気店となった。その後、2代目店主が同店定番となった天むすびをメニュー化し、鰻屋で修業を積んだ3代目の文彦さんが本格的な鰻重の提供を始めるなど、家庭では味わえない料理を求め多くの人が訪れた。

店舗の経営を維持するために規模を縮小して営業を続けようと、5年前から店舗の移転を検討していたが、条件に合う物件が見つからず、5月いっぱいでの営業をもってのれんを下ろすことを決めた。苦渋の決断をした文彦さんは「84年間多くのお客様に来ていただいて感謝しかないです」と話す。営業時間はホームページで確認を。