本当の意味で「自信がある人」とは、どんな時でも自分を信じられる人のことです。そして、自分の中で自信を育てていくためには「自分の頭で考えること」と「自分のことをよく知っておくこと」が大切です。

しかし、いきなり「自分で考えなさい」「自分のことを知りなさい」と言われても、何をどうすればよいのかわかりません。

そうした時、役に立つのが「質問」です。

「質問」に対して「自分で考えること」が自信に

「昨日の晩ごはんは何だった?」と聞かれれば、その答えを考えるように、人は問いかけられると、自然とその答えを考えます。人生は、自分に「何を問いかけるか」でできているのです。

私は、企業研修でも小学校や中学校などの課外授業でも「相手に問いかけて、その人の考えや行動を引き出していくこと」を大事にしています。

小学生向けの授業では「自分のどんなところが好き?」「時間を忘れて夢中になれることは何?」など、さまざまな問いかけをしていき、子どもたちに自分の言葉で答えを考えてもらいます。

質問に対して自分で考えること、答えを言語化することで、自分の気持ちや考えが整理されます。そして、様々な視点で物事を考えられるようになります。

それが、「自信」になり、「思いやり」や「多様性への理解」、「強い心」、そして「考える力」を育むことにもつながっていくのです。

親や先生など大人の目線で考えると、「言うことを聞いてくれる子」「聞き分けのいい子」は手がかからず、良い子に思えるかもしれません。

しかし、親や先生、友達など、誰かの言う通りに生きていると、もし失敗したら、「あの人のせいで…」と他人を責める気持ちが生まれてしまいます。また、成功しても、「あの人の言う通りにしただけ」となり、どちらにしても、他人軸でしか生きられなくなってしまいます。

それでは、自分らしく幸せな人生を歩んでいくことは難しいでしょう。