そうなんです。「浪費の時間」に対しては、忙しくて時間が足りないという感情にはなりませんが、「役割の時間」や「投資の時間」には、忙しくて時間が足りないという感情が生まれやすいのです。

時間が「こぼれている」状態

寿司屋で人気のこぼれイクラ。イクラがこれでもかと軍艦巻の上に乗っています。

(出所)『このプリン、いま食べるか?ガマンするか?』より。イラスト/竹内巧

あなたは、これを見てどんな印象を持つでしょうか?

「これは食べてみたい!」

「なんとも贅沢な軍艦巻だ!」

たしかに、おいしそうですよね。でも、それとは別に、僕にはこのこぼれイクラがこう見えます。

まるで、忙しくて時間が足りていない人のよう。イクラの一粒一粒はTODOリストに載っている「やらないといけないこと」。軍艦部分は「持っている時間」です。

所持する時間ではやらないといけないことが受け止めきれず、ボロボロとこぼれ落ちている。多忙な人もこぼれイクラも「余裕がありません」。ちなみに、時間に対して適切なTODOリストであれば、イラストのようなイメージでしょうか。ちょうどいい具合に軍艦の上にイクラが乗っています。