なんのために食品添加物を入れるかと言うと、保存性を高めたり、製造⼯程を省略したり、味を調整したり、栄養を補強したり、⾊をつけたりなどの理由があります。

また、何よりのメリットはコストダウンです。たとえば味噌や醤油、加⼯品も、伝統的な素材や方法では時間や材料費がかかり、その分値段が上がってしまいます。

その点、添加物は安価なので、その力を借りて製造法を変えることで商品のコストダウンにつながっているのです。着⾊料や⾹料なども昔は天然の素材が使用されてきましたが、化学合成した添加物に置き換えることで、より簡単に、より安く、より幅広い商品がつくれるようになっているんですね。

言うなれば添加物とは、伝統的な食品を大量⽣産する際に⽣まれる「足りないもの」を補うための補助役だとも言えます。

添加物を複数種類とり続けた場合どうなる?

では、添加物にデメリットはないのでしょうか? 議論が続いているところですが、デメリットがまったくないとは言い切れません。

まず、多くの⼈が心配するのは「身体は大丈夫なの?」ということでしょう。その点、使用されているすべての食品添加物には安全性が認められています。1つひとつの添加物や各種製品については、「これくらいの用量なら⼈体に問題はないですよ」と判断されているのです。

ですが、懸念が残るのは、「日常的に複数の食品添加物をとり続けるとどうなるのか?」といったことは統計的に調べることがむずかしく、不透明な部分があることです。