「ばばばあちゃん」シリーズなどで知られる絵本作家・さとうわきこ(本名:武井和貴子=たけい わきこ)さんが3月28日、亡くなった。89歳だった。8日、さとうさんが主宰する「小さな絵本美術館」(長野県)のインスタグラムで発表された。
「たくさんの絵本を遺してくださったわきこさん。今年は7月13日から、八ヶ岳館で『さとうわきこ展』を開催し、サイン会などでみなさまともお会いできるはずの一年でした。まだそこかしこに、わきこさんの笑顔が見られるようで、お別れの気持ちの整理がつかない日々ですが、予定通りに美術館を開館し、わきこさんの作品を多くの方に見ていただくことが、いまわたしたちの喜びだと感じています」と記した。
12日にはさとうさんの新刊絵本「みちくさ」(偕成社)が刊行されることなどを紹介し、「作品のなかでいっしょに笑えることが、わきこさんからの、なによりの贈りもの。そして、小さな絵本美術館も、さとうわきこの作品を次の世代につなげていくために、大切に保管し、たくさんの方に見ていただけるように、つとめてまいります」とつづった。「わきこさんの作品に会いに、ぜひ美術館にあそびにいらしてください。そして、『ワハハ!』と、いっしょに笑い、わきこさんに思いをはせていただけたらうれしいです」と呼びかけている。
さとうさんは東京都出身。1978年「とりかえっこ」で第1回絵本にっぽん賞を受賞。「いそがしいよる」「すいかのたね」をはじめとする「ばばばあちゃんの絵本」シリーズ、「せんたくかあさん」「おつかい」「るすばん」など多くの絵本を手がけた。
※写真はSNSより