ロックバンド「LORAN」のボーカル・YASSさんが21日、膵臓(すいぞう)がんのため亡くなった。58歳だった。25日、バンドの公式サイトなどで発表された。
公式サイトでは「2月に膵臓がんを患っていることがわかり、復活を信じて これまで懸命に治療を続けてまいりましたが、病気を公表するいとまもないまま、家族に見守られながら息をひきとりました」と報告。「あまりに早い別れに 家族 メンバー スタッフ一同、深い悲しみに包まれるとともに いまだ実感がわかず呆然(ぼうぜん)としています」とも伝えている。
またファンへの感謝の言葉とともに「願わくはこれからも YASSの歌を未来につなぐための応援を賜りたいと思っております。なにとぞお力をお貸しください」と呼び掛けた。
葬儀は近親者のみで執り行ったという。後日、お別れの会を開く予定で、詳細が決まり次第、改めて告知する。「YASSの愛した音楽と仲間たちとともに その功績 歩んできた道を、一緒に振り返る会にしたいと思っておりますので、ぜひお会いできたらうれしいです」とつづった。
YASSさんは広島出身。1990年にロックバンド「LORAN」としてメジャーデビュー。シングル12枚、フルアルバム5枚、 ミニアルバム1枚を発売し、95年6月にバンドは活動を一時休止。その後、ソロとしてライブ活動を行い、“ストリートのカリスマ”と呼ばれたほか、ストリートアーティストを応援、紹介していくテレビ朝日系の音楽情報番組「THE STREET FIGHTERS」を立ち上げるなど、番組ナビゲーターや音楽プロデューサーとしても幅広く活躍していた。2005年には「LORAN」の結成15周年ライブを開催し、翌年から本格的な再活動をしていた。