韓国を訪問中の岸田総理大臣は、日中韓3カ国首脳会談に出席し、北朝鮮問題などについて協議しました。ソウルから報告です。

 (政治部・千々岩森生記者報告)
 首脳会談と共同記者発表が行われている青瓦台が奥に見えています。

 岸田総理は、北朝鮮に近い中国に照準を合わせて、北朝鮮への対応を迫る考えです。

 会談の冒頭で岸田総理は、北朝鮮が人工衛星の打ち上げを予告したと述べ、「仮に発射を強行すれば国連安保理決議違反であり、北朝鮮に対して強く中止を求める」と強調しました。

 焦点は、このあと発表される「共同宣言」です。

 岸田総理は、中国が求める日中韓のFTA=自由貿易協定の締結交渉再開を引き換えに北朝鮮問題で中国側の協力を取り付けたい考えです。

 ただ、中国は、拉致問題や核・ミサイル問題で、北朝鮮への厳しい表現を文書に残すことに反対していて、調整は発表当日の27日も続きました。

 総理周辺は「中国もさすがに、北朝鮮問題をスルーする訳にはいかないだろう」と指摘しています。