最近では移動中における快適性を追求した長距離バスが登場しています。そのなかで関東バスは「ドリームスリーパー」というバスを運行していますが、どのような特徴があるのでしょうか。

座席ではなく「客室」を感じさせる車内

 かつて高速バス(夜行バス・長距離バス)のイメージは「やすい・つかれる」というものが先行していました。
 
 しかし最近では移動中における快適性を追求したバスも登場。そのなかで関東バスは「ドリームスリーパー」というバスを運行していますが、どのような特徴があるのでしょうか。

 ドリームスリーパーは、快適な睡眠とリラグゼーションを追求することから、従来であれば大人数の乗車定員があるものの、このバスは11席のみとなります。

 11席は完全個室となり、よくあるカーテンでの仕切りとは異なり、プライベート空間を確保。

 車内は通路を挟んだ左右に個室が並び、落ち着いた木目調が印象的で、扉にはホテルのようなルームナンバーも。床には絨毯が敷かれています。

 個室内には、電動リクライニングシートが備わり、NASA考案の無重力状態を体感できるというが特徴です。

 またノートPCが置けるサイズの折りたたみテーブルや電源コンセント、USB充電ポート、無料Wi-Fiも備わるなど、仕事をするのにも快適な環境となっています。

 その他、ウェットタオルやスリッパ、歯ブラシ、マスク、ミネラルウォーターなどのアメニティ。

 さらにはワッフルコットン素材のリラックスウェアも備わっています。

 またバス後方には、カーテンで仕切られたパウダールームが設けられ、椅子も用意された状態で身だしなみを整えることも可能です。

 トイレはバズの車内中央にあり、温水洗浄機能と水浄化機能がついています。

 このような特徴を持つドリームスリーパーについて、関東バスの担当者は次のように話します。

「近年の夜行高速バスの傾向として、価格競争がメインになり、座席の間隔が狭いなど、乗り心地やサービスがないがしろになっている面がありました。

 ドリームスリーパーは乗り心地やサービスを最高にすることを目指しました。

 また完全個室なので移動しながらも、まるでホテルに宿泊しているような感覚で過ごしていただけます」

 では、どのようなユーザーが利用するのでしょうか。前出の担当者は次のように話します。

「ビジネス利用から旅行目的など様々です。その他完全個室で珍しいバスなので、乗ること自体を目的としている人もいらっしゃいます」

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 ドリームスリーパーの路線は、大阪と奈良から新宿駅までを9時間かけて結びます。

 料金は座席料を含めて2万円(一部の火曜日を除く)となり、新大阪と東京間の東海道新幹線「のぞみ」の料金が1万5000円前後となるため、ラグジュアリーな移動手段であるといえるでしょう。