空冷単気筒エンジンを搭載したホンダの人気バイク「GB350」に、まもなく魅力的な新バージョンが登場します。それが、クラシカルな雰囲気を高めた「GB350 C」。先のモーターサイクルショー2024で日本初公開され、多くのライダーから熱い視線を集めた同モデルの魅力を考察します。

クラシックバイクの雰囲気を味わえる

 ホンダの人気バイク「GB350」のラインナップに、まもなくクラシカルな雰囲気を高めた新バリエーションモデル「GB350 C」が登場します。

 ホンダ「GB350」は2021年に日本で発売され、翌2022年には126cc以上のクラスで最も売れたバイクとなりました。

 車検が必要なクラスのモデルでありながら、同社の250ccクラスのベストセラー「レブル250」を販売台数で上回ったことは驚きでした。

「GB350」には、これまでスタンダードな「GB350」に加えて、スポーティな「GB350 S」がラインナップされていましたが、まもなく追加される「GB350 C」は、クラシカルなデザインをまとった新たなバリエーションモデルです。

「GB350」は空冷単気筒エンジンを搭載し、その鼓動感とオーセンティックなバイクらしいデザインが魅力ですが、新しい「GB350 C」はそこに、クラシックなルックスという新たな魅力をプラス。空冷フィンが刻まれ直立したシリンダーは、クラシカルなイメージを掻き立てます。

「GB350 C」の外装は、「GB350」から各部が変更されています。

 前後のフェンダーは大型化され、フロントフォークにもカバーを装備。ライトにもメッキ加飾の大きいカバーが装着されていて、1950〜1960年代に販売されていたバイクをイメージさせます。

 シートは前後の分割式となっていて、カラーもブラウンに。クラシカルなイメージを強調したディテールです。

●ディテールまでこだわった設計&デザイン

 さらに「GB350 C」は、細かい部分にもこだわって開発されています。

 カバーが設けられたリアサスペンションや、サイドにバッグを固定した際に巻き込みを防止するガードなどは、昔のバイクに用いられていた手法。

 さらに、マフラーも水平基調のデザインとされていて、エンド部分は“キャブトン”と呼ばれる形状になっています。表面はメッキ処理が施されており、デザインと相まってクラシックバイクのような仕上がりに。「GB350」シリーズの魅力のひとつである歯切れのいい排気音を、さらに楽しむことができそうです。

 近年、クラシックバイクは人気が高騰し、高値で取引されているようです。しかし、そうした“本物の旧車”はメンテナンスやパーツの手配に気を配る必要があり、街乗りやツーリングを楽しむには一定以上の知識や経験が必要となります。

 その点、ホンダの新しい「GB350 C」は現代の技術でつくられている上に、パーツの供給などにも不安はなく、手軽にクラシックバイクの雰囲気を楽しみたいライダーにとっては魅力的な選択肢となりそうです。

 発売時期や価格などの詳細は明らかになっていませんが、正式発表が待ち遠しい1台といえるでしょう。