LINEヤフーは8日、大株主の韓国IT大手・ネイバー出身で、製品やサービス開発の責任者を務める慎ジュンホ氏(52)が代表取締役を退任すると発表した。6月18日付で、開発責任者としての職務に専念する。経営と執行の分離を進め、企業統治体制を強化する狙いがある。

 慎氏は、無料通信アプリ「LINE」の「生みの親」とも言われ、関連のサービス開発で中核を担ってきた。2023年4月に前身のZホールディングス代表取締役となり、同年10月のLINEヤフー発足後も引き続き務めていた。

 LINEを巡っては昨年9月以降、業務委託先のネイバー子会社への不正アクセスで、利用者らの個人情報などが最大で約52万件流出した。総務省はこれを受け、ネイバーとの委託関係見直しなどの再発防止策を求める行政指導を2度にわたって行っていた。