【ソウル聯合ニュース】韓国総合エンターテインメント企業のHYBE(ハイブ)と傘下レーベル、ADOR(アドア)のミン・ヒジン代表の対立が、HYBEの看板グループ、BTS(防弾少年団)にまで飛び火し、BTSのファン「ARMY(アーミー)」が抗議行動に乗り出した。

 ARMYは3日、「防弾少年団のファン ARMY」名義の声明を一部の韓国紙に全面広告として掲載し、HYBEとBTS所属事務所のビッグヒットミュージックに対し責任を持ってBTSへの無分別な攻撃と中傷に対応し、直ちに法的措置を取り、進行状況を確実に知らせるよう求めた。

 また、HYBEの房時赫(パン・シヒョク)議長と朴智援(パク・ジウォン)最高経営責任者(CEO)に対し、同社の問題を巡り、BTSを隠れみのにして、マスコミを使った世論操作をやめるよう訴えた。

 声明は「私たちはHYBEではなく『防弾少年団』を支持する」とし、「所属アーティストを保護しない所属事務所は存在理由がない。所属事務所の義務不履行は契約解除の要因になり得ることを私たちは知っている」と警告した。

 一部のファンは前日、ソウル・竜山のHYBE本社前に電光掲示板が設置されたトラックを送り抗議した。掲示板には「アーティスト保護はいつ?」などのメッセージが表示された。また、抗議のメッセージが書かれた花輪をHYBEに送った。

 HYBEは先月25日、ガールズグループのNewJeans(ニュージーンズ)が所属するADORの経営陣に対し監査を実施した結果、ミン氏の主導でHYBEからADORの経営権を奪う計画が立てられていたことが分かったとして、ミン氏らを業務上背任などの容疑で捜査機関に告発する考えを明らかにした。ミン氏も同じ日に記者会見を開き、HYBEが提起した自身に対する経営権奪取疑惑について強く否定した上で「私がHYBEを裏切ったのではなく、HYBEが私を裏切った」と非難し、対立は泥沼化した。

 その後、ネット上ではBTSが過去に音源を買い占めた、コンセプトを盗用した、瞑想(めいそう)など健康関連の事業を展開する韓国企業、ダンワールドと関連があるなどというデマが広がった。HYBEは前日、ネット上のデマは「全て事実ではない」とし、虚偽事実を流布し、BTSの名誉を傷つける書き込みをしたネットユーザーを告訴した。

 BTSのメンバーは全員、兵役中だ。メンバーのうち最初に兵役に就いたJIN(ジン)は来月12日に除隊する。JINが入隊前に撮影した映像コンテンツが前日公開され、JINは「もうすぐ皆さんのもとに行くということを覚えていてください。もうすぐ会いましょう」とコメントした。