大相撲夏場所(12日初日、東京・両国国技館)を新小結で迎える大の里(二所ノ関)が7日、千葉・松戸市の佐渡ケ嶽部屋へ出稽古を行った。大関・琴桜(佐渡ケ嶽)とは4連勝を含む6勝2敗、合計では13勝6敗だった。「いい稽古ができました」と満足そうに汗を拭った。

 琴桜が本調子ではない様子だったものの、圧力がある相手の出足をしのぎ、得意の右四つから前に出るなど見せ場を作った。普段は茨城・阿見町の二所ノ関部屋で調整しており、稽古総見や一門の連合稽古を除けば自身初めてとなる出稽古になった。今月2日の稽古総見後、師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)に佐渡ケ嶽部屋への出稽古を直談判したという。

 理由は本場所で過去2戦2敗、稽古総見含めで3戦全敗の琴桜への苦手意識払拭だった。大の里は「稽古総見でも、本場所でも1番も勝てていない状況で、自分の中で嫌な感じがありました。その不安な状況で場所を迎えるのもあれなので」と説明。幕内・豪ノ山(武隈)、琴勝峰(佐渡ケ嶽)とも胸を合わせ、「稽古なのでまだ何とも言えないですけど、状態としてはだいぶいいと思います。今日、いい感じをつかんだと思うので、しっかり仕上げて」と気合を入れていた。