[ワシントン 7日 ロイター] - 中国系の短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」と親会社の字節跳動(バイトダンス)は7日、米国で成立した事実上のTikTok利用禁止法が合衆国憲法に違反するとして、差し止めを求めて首都ワシントンの連邦裁判所に提訴した。

米国では先月、バイトダンスに約9カ月以内にTikTokの米資産売却を義務付け、従わなければアプリの利用を禁止する法律が成立した。

両社は訴状で「米議会は史上初めて、単一の言論プラットフォームを恒久的かつ全国的に禁止する法律を制定した」とし、資産売却については「商業的および技術的、法的にも不可能だ」という認識を示した。

さらに、新法が同プラットフォームを利用する「米国の1億7000万人を黙らせることになる」とし、合衆国憲法修正第1条で保証される言論の自由を侵害していると主張した。

ホワイトハウスはこれまで、国家安全保障上の理由で中国企業のTikTok所有が終わることを望むと述べている。ホワイトハウスと司法省は、今回の提訴についてコメントを控えた。

訴状によると、バイトダンスはブラックロック、ジェネラル・アトランティック、サスケハナ・インターナショナル・グループを含む機関投資家が58%を保有。中国創業者は21%、残りは米国人約7000人を含む従業員が保有しているという。