まだ影も形も……。

ついに見えてくるか「北千葉道路」

 国土交通省 首都国道事務所は2024年4月、今年度の予算概要とともに、「北千葉道路(市川・松戸)」において用地買収に着手すると発表しました。

 北総線・京成成田スカイアクセス線に沿って千葉ニュータウンを貫く高規格道路の「北千葉道路」は本来、外環道から成田空港まで直結する構想です。その外環道から、既存道路がある鎌ヶ谷市までの約9kmのうち、外環道側の3.5kmが「市川・松戸」区間で、2021年度に事業化されました。

 ただし、そこから既存道路につなげる松戸・鎌ヶ谷区間は、いまだ事業化されていません。

 この北千葉道路を外環道とつなぐ区間は、地上の一般部と、一部地下構造の自動車専用部が設けられる見込みで、「市川・松戸」区間は一般部3.5kmと、専用部1.9km(大部分が地下)が事業化されています。専用部は有料道路として、外環道から国道16号と接する小室IC(仮称)までの約15kmとなる計画で、途中に5つのICも設置される見込みです。

 2018年に開通した外環道の千葉区間(三郷南―高谷JCT)にはすでに、北千葉道路を接続させるための「北千葉JCT(仮称)」が準備済みで、ランプ設備が一部できています。ただ、半地下構造の外環道から地下で北千葉道路(専用部)をつなげるには、大断面のトンネルを要するなど「高度な技術」が求められるとされています。

 ちなみに、北千葉道路の成田側の未開通部約3.7kmは、千葉県が施工しています。一部の国道との交差部には橋桁も架かるなどしています。