春から初夏にかけて出回る、甘くてみずみずしい新玉ねぎ。
玉ねぎを乾燥させずに新鮮なまま出荷したもので、通常の玉ねぎは苦手だけど新玉ねぎは好き!という人も多いのでは。

ただ、おいしい新玉ねぎを存分に味わうためには、通常の玉ねぎとは異なるポイントを押さえて選ぶ必要があります。
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、失敗しないための新玉ねぎ選びのコツを教えてもらいます。

まずはキズやカビをチェック!

新玉ねぎは水分量が多いため、通常の玉ねぎと比べて傷みやすいという特徴があります。
もし表面にキズがあるとそこから一気に傷んでしまうので、まずは表面にキズがないことを確認しましょう。

また、水分が多いためにカビも生えやすいです。
通常の玉ねぎなら流通の過程でカビが生えることは少ないですが、新玉ねぎだと店頭に並ぶまでの間にカビが発生してしまうことも…。キズだけでなくカビがないことも確認してください。

表面がしっとりしているものは時間が経っている

通常の玉ねぎは出荷前に1カ月ほど乾燥の工程を経ているため、出荷時も店頭に並んでいる間も表面はずっと乾燥したままです。
しかし、新玉ねぎは乾燥の工程なしで出荷されるため、新鮮なうちは表面が乾いていても、時間が経つと内側の水分により表面までしっとりしてきます。

表面がしっとりしてしまうと、そのあとさらに時間が経ったときに、じくじくと傷んだ状態に…。
そのため、表面がパリッと乾いていてツヤのあるものを選びましょう。

ちなみにちゃんと表面が乾いたものを買っても、持ち帰ったあと時間とともにやはり表面に水分が出てきて傷みやすくなるので、買ったら冷蔵庫(野菜室)で保管して1週間以内に食べきりましょう。

ずっしり重たいものがおいしい!

最後のポイントは、通常の玉ねぎにも新玉ねぎにも通じることですが、ずっしり重たいものを選ぶこと。

玉ねぎの水分は表面まで出てくるとカビなどの原因になってしまうというデメリットもあるのですが、内部には水分がしっかり含まれていないことには、玉ねぎ本来のおいしさが半減してしまいます。

見た目の大きさが同じくらいのもの同士であれば、とにかくずっしり重く水分たっぷりのものを選んで、そのうえで傷まないよう冷蔵保存かつ早めに食べきることで、みずみずしい新玉ねぎを楽しみましょう。

旬の新玉ねぎを味わいつくそう

いくら新玉ねぎは辛味を感じにくいとはいえ、そのまま生ではちょっと食べにくい…という人もいると思います。
そんなときは、もちろん水にさらしてもいいのですが、薄くスライスしたものを皿やバッドに広げてしばらく置いておくことで、栄養を逃さずに食べやすくすることができます。

選びかたや保存方法にコツは要るものの、やはり新玉ねぎならではのみずみずしさと甘さは格別。
ぜひ新鮮でおいしいものを選んで、旬を味わいつくしてください!

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。

編集/サンキュ!編集部