<大相撲五月場所>◇十一日目◇22日◇東京・両国国技館

 大熱戦を繰り広げた三段目力士が土俵際で落ちまいと執念を見せたものの、土俵の淵でバウンドして180度回転しながら仰向けで落下する大迫力の場面があった。客席からは「キャァ!」と悲鳴も飛び交った。

【映像】土俵の淵で「バウンド&回転」しながら落下する様子

 三段目三十五枚目・川村(鳴戸)と三段目三十三枚目・小林(春日野)の一番。立ち合い当たってから川村がすぐに引くと、小林は前のめりになるも堪えて土俵際で向き直った。そこを突いて攻めていく川村、受けていなす小林の激しい攻防戦に。その後、右四つに組み合うと土俵中央付近でややこう着状態に陥った。

 先にまわしを取った川村が寄っていくが攻め切れず、「ハァハァ」と息が荒くなる両者。だが最後は川村が引いたところ、小林が倒れながらも執念で押していった。小林はなんとか残ろうと必死で粘り、土俵の淵でバウンドすると180度回転しながら仰向けで落下していった。大迫力の場面に館内はどよめき、「キャァ!」と女性の悲鳴も飛び交った。川村も負けじと土俵際で片足一本で残ろうとしていた。

 軍配は粘った小林に上がったものの、川村の足が残っているのではないかと物言いがつく展開に。協議の結果、川村の足が残っていることが確認され、行司軍配差し違えで川村の勝ちとなった。上手投げで勝った川村は5勝目。惜しくも敗れた小林は2敗目を喫した。

 手に汗握る一番に、視聴者からは「のこるねぇ」「熱戦」「いい相撲だった」と興奮の声が寄せられたほか、土俵の淵でバウンドした力士の姿に「ダンサー」といったコメントも寄せられた。(ABEMA/大相撲チャンネル)