<リゾートトラストレディス 最終日◇26日◇関西ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇ 6545ヤード・パー72>

6バーディ・ボギーなしの「66」の猛チャージで追い上げた竹田麗央が、トータル12アンダーで2位に食い込んだ。2015年のイ・ボミ(韓国)、2019年の鈴木愛に続く史上3人目となる年間2度目の2週連続優勝には惜しくも届かなかったが、第2ラウンドの穴井詩に並ぶ今大会のベストスコアタイで、首位と6打差の11位からジャンプアップした。


メルセデス・ランキング1位の座もがっちりと守った21歳は、海外メジャー初挑戦となる30日(木)開幕の「全米女子オープン」に向けて、「このままの流れで行きたい」と大きくうなずいた。

今季ドライビングディスタンス1位に立つ竹田に加え、同じ2003年生まれの小林夢果、黄金世代の原英莉花と飛ばし屋3人が初めて同組で回った。2番と13番が計測ホールだった最終日のドライビングディスタンスは、竹田が全体3位の269.5ヤード、1位は小林の274ヤードだった。「夢果ちゃんはすごく飛んでいた」と脱帽だったが、スコアは完勝した。前半で3バーディを奪って追い上げ態勢。リーダーボードを確認した15番パー4からさらにギアを上げた。

「首位と3打差だったので、まだ(優勝のチャンスは)全然あると思い、そこからまた頑張ろうという気持ちになりました」

15番は3メートルを沈め、16番パー4はピン奥5メートルをねじ込んだ。カップの手前で大きく左に曲がる難しい下りのラインを完璧に読み切り、ボールは最後のひと転がりでカップイン。今季急成長したパッティングで決めた鮮やかなバーディだった。17番パー3もピン奥5メートルをジャストタッチで沈めて3連続。「16番のパットはイメージ通り。きょうはすごくいいラウンドができました」と満足そうに笑った。

プロ3年目の今季は4月の「KKT杯バンテリンレディス」でツアー初優勝を果たし、「ブリヂストンレディス」で早くも3勝目を挙げた。シーズン開幕前に116位だった世界ランキングは50位にアップ。27日付の同ランキング75位以内の資格で「全米女子オープン」の出場は正式に決まるが、「情報はまだほとんどないので、練習ラウンドとかでコースを調べて、初日から自分のゴルフがしたい」と気持ちは全米モードに切り替わってきた。

6月20日に開幕する「全米女子プロ」の出場資格もすでに有している。今大会の開幕前には同じ週に開催される日本ツアー「アース・モンダミン杯」に出場する意向を示していたが、この日は「まだはっきりとは決めていない」とトーンが変わっていた。エントリー締め切りは6月11日。結論は帰国後にも出す予定だ。

全米女子オープンでは、今季米ツアーですでに6勝をマークしているネリー・コルダ(米国)との直接対決を熱望。世界基準の飛距離を武器に、世界の舞台に打って出る。(文・臼杵孝志)


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