日本生命 B.LEAGUE FINALS 2023-2024

 バスケットボール男子B1リーグの年間優勝を決めるBリーグファイナル(2戦先勝方式)の第2戦が26日、横浜アリーナで開催され、広島ドラゴンフライズが琉球ゴールデンキングスに72-63で勝利し、1勝1敗のタイに戻した。解説からも「どういうこと?」と困惑の声が上がる驚異の3ポイントシュート(3P)成功率を見せた山崎稜は「入る自信しかないのでもっと打っていきたい」と好調ぶりに笑顔を見せた。

 ボールが手を離れる前から、味方は確信していた。57-49で迎えた第4クォーター(Q)残り4分32秒。ルーズボールを拾った中村拓人がそのままレイアップを決めるかと思いきや、コーナーで待機する山崎に空中でパス。ボールを受けた山崎は冷静にこの日4本目となる3Pを沈め、広島ブースターを熱狂させた。中村はシュートの瞬間を見ることすらなく、右腕を高々と掲げてガッツポーズを作っていた。

 中村は「パスを出した瞬間、入るなと思った」と絶大な信頼を口にする。この日の山崎は3Pを5本中4本沈め、驚異の成功率80%をマーク。初日も6本中3本と5割の確率で成功させている。越谷の安齋竜三ヘッドコーチ、福井の中原雄アシスタントコーチが解説を務めた「バスケットLIVE」の実況席からも「どういうこと?」と困惑の声が聞こえてくるほどだった。山崎自身も「本当に調子がいい。入る自信しかないのでもっと打っていきたい」と胸を張った。

 中村からのパスについては「走っている最中にアイコンタクトができていたので来るかな、とは思っていた」と回顧。「こういう大舞台で自分のパフォーマンスをできるのは嬉しいというか、やっていて楽しい」と笑顔を見せる。優勝が決まる第3戦は28日。「琉球さんの守備も素晴らしいし、マークもキツイのでまた火曜日に打てるか分からないが、もっともっと打っていきたい」と意気込んだ。

 今季、群馬から加入した31歳。ここまでチャンピオンシップ(CS)7試合全てで2桁得点を記録している。埼玉・昌平高卒業後、井上雄彦氏が創設したスラムダンク奨学金の第4期生として11年に米サウスケント・スクールに留学。12年にタコマコミュニティ大に進学するが、翌年に帰国して以降は日本をプレーの場としている。広島をB1昇格4年目で初の優勝に導くことはできるだろうか。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro-Muku)