柏市と白井市の境を流れる水路「金山落(かなやまおとし)」とその支流で、発がん性が指摘されている有機フッ素化合物(PFAS)の代表的な二つの物質が国の暫定指針値を超えて検出された問題で、千葉県は1日、上流の海上自衛隊下総航空基地に調査への協力を求めたことを明らかにした。近く、鎌ケ谷市も含めた周辺3市と立ち入り調査をする。

 県議会の環境生活警察委員会で明らかにした。県と3市は6月、連名で基地に文書を提出した。問題の物質は基地などで使われる泡消火剤に含まれていることが分かっており、文書では泡消火剤の保管状況や基地から出る水路のルートなどについて尋ねた。立ち入り調査でも質問する。

 防衛省は泡消火剤の処分を進めている。県によると、同基地では2021年度末までに処分を終えたことになっている。だが、県と柏市が今年3月、11地点で調査した結果、基地周辺の水路で暫定指針値の最大36倍の濃度で検出された。(原口晋也)