「オッ3」が江別市の交通安全教室で活躍中だ。子どもたちを交通事故から守るために、車の死角や交通ルールを伝えている。

 「オッ3」は、道警江別署の交通安全講話チーム。普段は署の交通企画規制係や交通捜査係で働く。それまで活躍していた女性警察官による「OKA3(オカアサン)」が、異動などでそろわなくなり解散。それでも続く安全教室の依頼に「おっさんでよければいるんですけど……」と答えたのがきっかけで、昨年5月、50代の「おっさん」3人で結成された。

 7日、江別市のわかば保育園に「オッ3」が出動した。ワンボックスの警察車両と道路を複数の黄色いテープで放射線状に結ぶ。テープの内側が、運転手の死角だという。

 「運転手さんから見えないところだから注意してね」。メンバーは声をかけながら園児を指導していた。授業を受けた木村日出久くん(5)は「黄色のテープの中では遊ばない。車にぶつかったりしたら危ないから」と話した。

 「オッ3」の一人で、交通企画規制係の森利口尚弘係長(53)は「死角で遊ばないなどのルールを伝え、小さい子が危険な目に遭わないように守っていきたい」と意気込む。「オッ3」としては3度目の出動。今後も依頼があれば、参加者の年代を問わず、駆けつけるという。

 道内では、先月13日に岩見沢市内で3歳の女児が死亡する事故が発生した。女児をはねた車はワンボックスタイプで、運転手の男は前方の死角に入り込んだ女児に気付かずに車を発進させたとみられる。(鈴木優香)