5月9日、インタープロトモータースポーツは女性限定レースシリーズ『KYOJO CUP』の2017、2018年チャンピオンの小山美姫と、2022年チャンピオンの翁長実希を『HATTORI MOTORSPORTS(ハットリ・モータースポーツ)』とのスカラシップ制度により、北米で開催される『TOYOTA GAZOO Racing GR CUP NORTH AMERICA(北米GRカップ)』にスポット参戦させることを発表した。

 北米GRカップは、2023年にスタートしたTOYOTA GAZOO Racingノースアメリカが主催するSROモータースポーツ・アメリカ公認のワンメイクシリーズ。車両はトヨタGR86をベースとした専用車両が使用される。

 今回の小山と翁長の北米GRカップスポット参戦は、アメリカのNASCARシリーズで活躍する服部茂章氏率いるハットリ・モータースポーツと、インタープロトシリーズやKYOJO CUPを運営するインタープロトモータースポーツとのあいだでスカラシップ制度が誕生したことで実現した。

 このスカラシップ制度により、小山と翁長は今シーズンの北米GRカップに参戦するハットリ・モータースポーツのドライバーとしての挑戦が決定。翁長は5月17〜19日の第5&6戦、9月6〜8日の第11&12戦に、小山は7月19〜21日の第7&8戦、10月4〜6日の第13&14戦にスポット参戦を行う。

 またインタープロトモータースポーツは、今回のスカラシップ誕生により「今後もKYOJO CUPのシリーズチャンピオンには、ハットリ・モータースポーツから北米GRカップへ挑戦するチャンスを与えられる」としている。

「このたび、アメリカで活躍する服部茂章氏の協力によりハットリ・モータースポーツ とインタープロトモータースポーツとの間でコラボレーションが実現したことを大変うれしく思っています」と語るのは、インタープロトモータースポーツの代表を務める関谷正徳氏。

「KYOJO CUPのドライバーに、このような貴重な機会を与えてくださいました各スポンサー企業の皆さまおよび関係者の方々に心から感謝申し上げます。この新しいプログラムにより、KYOJO CUPのチャンピオンが日本の女性ドライバーの代表としてアメリカでも活躍してくれることを願っています」

 また、ハットリ・モータースポーツを率いる服部氏は「今年はアメリカに活動拠点を移して30年の節目の年になります。今までは自身のレース活動やチームの立ち上げ、運営だけで日本の若手ドライバーをサポートする余裕がありませんでした」とスカラシップ誕生の経緯を語る。

「新たにハットリ・モータースポーツでスポーツカープログラムを立ち上げたことをきっかけに、若手ドライバーの受け入れをスタートしたいと思います。GRカップにはいろいろなバックグラウンドを持った選手が参加しており、そのなかに日本人の女性ドライバーが参戦することは非常に意義のあるチャレンジだと思います」

「日本とは違う環境のなかで戦うことになる小山選手と翁長選手が持てる力を十分に発揮できるように、チームとして全力でふたりのレース活動を支援したいと思っています」

参戦スケジュール
翁長実希
5月17日(金)〜19日(日)第5&6戦 サーキット・オブ・ジ・アメリカ
9月6日(金)〜8日(日)第11&12戦 バーバー・モータースポーツパーク

小山美姫
7月19日(金)〜7月21日(日)第7&8戦 バージニア・インターナショナル・レースウェイ
10月4日(金)〜6日(日)第13&14戦 インディアナポリス・モータースピードウェイ