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 2024年シーズンのプロ野球は、開幕から1ヶ月あまりが経過した。新戦力の活躍も際立つ一方で、もう後がないという状況の中、ここ数年の不振から抜け出せていないかつての主力選手も存在する。今回は、一軍戦力として絶体絶命の立場となっているプレーヤーを取り上げたい。

 

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松原聖弥


投打:右投左打
身長/体重:173cm/74kg
生年月日:1995年1月26日
経歴:仙台育英高 – 明星大
ドラフト:2016年育成選手ドラフト5位

 
 開幕直後は輝きを放っていた松原聖弥。しかし、現在は二軍落ちとなっている。
 
 松原は、明星大で首都2部リーグでありながらもベストナインを5回獲得。確かな実績を作り、育成ドラフト5位で読売ジャイアンツに入団した。
 

 
 プロ2年目の2018年7月に支配下登録を勝ち取ると、2020年には一軍デビュー。
 
 翌2021年には「8番・左翼」で開幕スタメン入り。同年はシーズン途中からリードオフマンの役割も担い、135試合の出場で打率.275、12本塁打、37打点、15盗塁と大きな飛躍を遂げた。
 
 誰もがレギュラー定着を信じていた中、2022年は開幕から絶不調。年間通してわずか8安打しか放てず、掴みかけたポジションを手放してしまった。
 
 雪辱を晴らすべく迎えた今季は、オープン戦から13試合の出場で打率.320をマーク。シーズン開幕2戦目の阪神戦では、2年ぶりの安打となる2点タイムリーを放った。
 
 理想的なスタートを切ったかに思えたが、その後は好調を維持できず。現在はファームでも苦しんでいるが、もう一度上昇気流に乗れるだろうか。

中村奨成


投打:右投右打
身長/体重:181cm/84kg
生年月日:1999年6月6日
経歴:広陵高
ドラフト:2017年ドラフト1位

 
 高校時代に一躍スターとなった中村奨成。だが、今季も結果を残せておらず、まさに崖っぷちの状況だ。
 
 広陵高では3年夏の甲子園で打ちまくり、1大会6本塁打など数々の大会記録を更新。突如現れた新星として注目を集め、ドラフト1位で地元の広島東洋カープに入団した。
 

 
 入団後は、ファームで捕手としての経験を重ねつつ、高卒3年目に一軍デビューを飾った。
 
 さらに、翌2021年は外野のポジションにも挑戦。スタメンの機会こそ多くなかったが、39試合に出場し、打率.283、2本塁打、5打点と成長を見せていた。
 
 だが、その後はチャンスを活かしきれない日々が続き、2022年は27試合の出場で打率.193、昨季は18試合の出場で打率.150と低迷した。
 
 今季は外野手登録に変更。心機一転のシーズンも開幕二軍スタートとなったが、3月31日に一軍昇格。だが、一軍の舞台で快音が響くことはなく、4月8日に登録抹消された。
 
 まさに後がない立場だが、トンネルの出口が見えてきていないのが現状だ。

秋山拓巳


投打:右投左打
身長/体重:188cm/101kg
生年月日:1991年4月26日
経歴:西条高
ドラフト:2009年ドラフト4位

 
 昨季は一軍未勝利に終わった秋山拓巳。今季はファームでも打ち込まれているのが現状だ。
 
 西条高時代は投手としてだけでなく、打者としても高校通算48本塁打を記録。一級品の潜在能力を発揮し、ドラフト4位で阪神タイガースから指名を受けた。
 

 
 ルーキーイヤーから球団24年ぶりとなる高卒新人の完封勝利をマーク。同年は7試合に登板して4勝3敗、防御率3.35と幸先の良いスタートを切った。
 
 しかし、その後は長い低迷期に入り、翌2011年から2016年の6年間でわずか2勝に終わっていた。
 
 それでも2017年に25試合に登板すると、初の2桁勝利(12勝)をマークし、大きく飛躍を遂げた。
 
 2020年は18試合の登板で11勝、翌2021年は24試合の登板で10勝と、2年連続で2桁勝利の活躍を見せていた。ところが、翌年からは持ち前の制球力が影を潜めてしまった。
 
 昨季はわずか2試合の登板で防御率7.45と打ち込まれ、まさかの0勝と苦しいシーズンを送った。
 
 今季はファームでも苦しい投球が続いていたが、今月7日の広島戦で5回1失点無四球の好投を披露。この投球をきっかけに、状態を上げていきたい。

平沢大河


投打:右投左打
身長/体重:176cm/80kg
生年月日:1997年12月24日
経歴:仙台育英高
ドラフト:2015年ドラフト1位

 
 長きにわたって期待されてきた平沢大河も、このままでは立場が危うい状況にある。
 
 仙台育英高では3年夏の甲子園で3本のアーチを描き、チームの準優勝に大きく貢献。U-18ワールドカップでは高校日本代表に選出され、ドラフト1位で千葉ロッテマリーンズに入団した。
 

 
 高卒1年目から一軍デビューを飾ると、翌2017年にはプロ初本塁打を記録。50試合に出場するなど、順調なステップアップを見せた。
 
 さらに、高卒3年目に自己最多の112試合に出場すると、6月の巨人戦ではプロ入り後初のサヨナラ打を放つなど活躍。同年は打率こそ.213だったが、5本塁打、32打点と打撃面で一定の成果を出した。
 
 しかし、現時点では高卒3年目の成績がキャリアハイ。2020、21年は右肘の手術なども影響し、一軍でのプレーすら叶わなかった。
 
 今季も現時点で一軍出場はなく、ファームでも突出した成績は残せていない。どんな形でも、一軍戦力として貢献したいところだ。

加藤翔平


投打:右投両打
身長/体重:183cm/90kg
生年月日:1991年3月28日
経歴:春日部東高 – 上武大
ドラフト:2012年ドラフト4位

 
 2021年から中日ドラゴンズでプレーする加藤翔平。プロ12年目を迎える今季だが、ここまでは苦しいシーズンとなっている。
 
 上武大では、4年春に最多盗塁(11盗塁)、4年秋には最多打点(13打点)のタイトルを獲得。ドラフト会議では千葉ロッテマリーンズから4位指名を受けた。
 

 
 ルーキーイヤーは、プロ野球63年ぶりとなるルーキーの初打席初球本塁打という鮮烈デビュー。いきなり強いインパクトを残した。
 
 プロ2年目は98試合の出場で打率.253、3本塁打、18打点をマーク。しかし、翌年以降もレギュラー奪取はならず、2021年のシーズン途中に中日へトレード移籍となった。
 
 中日での3年間は代打や代走、守備固めでの起用がメインで、いずれのシーズンも打率は2割台前半。それでも、昨季4月の阪神戦では、大飛球をダイビングキャッチするなど見せ場は作った。
 
 ところが、今季はファームでも不振が続いている。一軍ではルーキーの尾田剛樹が代走などで出場機会を増やしており、加藤翔にとっては正念場の1年となりそうだ。

田中和基


投打:右投両打
身長/体重:181cm/75kg
生年月日:1994年8月8日
経歴:西南学院高 – 立教大
ドラフト:2016年ドラフト3位

 
 新人王を獲得して以降、打撃で苦しんでいる田中和基。今季も打撃向上の糸口は掴めていない。
 
 田中和は立教大に進学後、3年秋には打率.353をマーク。走攻守すべてで高いスキルを発揮し、ドラフト3位で東北楽天ゴールデンイーグルスに入団を果たした。
 

 
 ルーキーイヤーは、5月のロッテ戦で延長12回の死闘に決着をつけるプロ初アーチを記録。しかし、その後はプロの壁に苦しみ、同年は51試合の出場で打率.111に終わった。
 
 それでも翌2018年には中堅のレギュラーを獲得。同年は105試合に出場し、打率.265、18本塁打、45打点、21盗塁をマーク。身体能力を活かしたプレーが随所に見られ、同年の新人王に輝いた。
 
 しかし、その後は打撃不振に陥り、スタメン出場の機会が激減。昨季は守備固めや代走として一軍に帯同したが、同年は95試合の出場で打率.088に沈んだ。
 
 今季も守備固めでの起用が多く、打撃では結果を残せていない。新人王を獲得したシーズンがキャリアハイの田中和にとっては、そろそろバットでもアピールしたいところだ。

 

 

 
【了】