B1リーグの千葉ジェッツに在籍していたゼイビア・クックスが、母国オーストラリア(NBL)のシドニー・キングスへ移籍することが決まった。5月27日にシドニーがクラブ公式サイトで3年契約に合意したと発表した。

 現在28歳のクックスは、203センチ95キロのスモールフォワード兼パワーフォワード。2022−23シーズン途中からNBAのワシントン・ウィザーズでプレーした実績を持ち、昨夏の「FIBAワールドカップ2023」では、日本代表戦で24得点16リバウンド2ブロックと存在感を示した実力者。今シーズン開幕後に千葉Jへ加入した。

 Bリーグでは2023−24シーズン第9節からロスター入りすると、徐々にコート内で存在感を示し、5試合連続20得点以上を含む7試合連続のダブルダブルをマークするなど躍動。B1リーグ戦では46試合の出場で1試合平均14.2得点8.8リバウンド3.0アシスト1.1ブロックを記録し、東アジアスーパーリーグと天皇杯の2冠にも大きく貢献した。

 移籍先となるシドニーは、クックスにっとって2022−23シーズンまで通算4シーズンプレーしていた古巣で、MVP受賞やリーグ連覇も果たした思い出のクラブ。今回の入団発表に際して、「私はシドニーで偉大な成果をいくつか成し遂げてきた。これから数年間、素晴らしいキングスファンと一緒にさらなる成果をつかみ取ることが待ちきれない」と、期待感に満ちたコメントを寄せた。

 なお、シドニーは2023−24シーズンにリーグ戦5位に終わり、新たにオーストラリア代表指揮官でもあるブライアン・ゴージャン氏をヘッドコーチに招聘。代表チームでもクックスと共闘するゴージャンHCは、「私がシドニーで仕事を始めたとき、そして昨シーズンのキングスを観た後、チームの過去数年間の欠陥は守備面にあり、それはゼイビアの不在と大きく関係していた」と分析すると、「彼をキングスに復帰させることが私の最優先事項だった」とも語り、クックスへ絶大な信頼を寄せていることを明かした。

 クックスのシドニー移籍に関しては、Bリーグシーズン真っ只中の3月に『ESPN』が移籍決定を伝えており、関係者の見解として「この契約はNBL史上最大規模」と報道。クラブも今回の移籍を“NBL2022−23シーズンMVPが母国復帰”と大々的にアピールしている。