◇3日 創刊70周年記念中日スポーツ杯「第63回駿蹄賞」(SP1・名古屋競馬場・ダート2000メートル)

 単勝3番人気のフークピグマリオンが直線で豪快に抜け出し、3月のネクストスター中日本に続く重賞3勝目を飾った。後方からしぶとく伸びて2着に食い込んだベアサクシードとの上位2頭が東海ダービー(SP1・29日・名古屋・ダート2100メートル)の優先出走権を獲得。1番人気のスティールアクターは好位キープも直線で失速し、7着に敗れた。 

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 オッズ的に3強ムードだった今年の3歳三冠ロード初戦。しかし終わってみれば「1強」に早変わりだ。それほどまでに、フークピグマリオンは桁違いに強かった。

 先行有利の馬場コンディションも全く問題なし。前半は中団で脚をため、ライバル2頭に外から並びかけて迎えた直線。今井貴のゴーサインに機敏に応えると一気にはじけた。一瞬のうちに後続を置き去りにし、2着馬を何と6馬身もちぎる圧巻のパフォーマンス。スタンドのファンや関係者を魅了した。

 「馬場が向いてないと思ったけど、本当に強い勝ち方。ビックリした。道中はためが利いていたし、直線は思い切り切れた。次も大きな気持ちで臨めます」と今井貴は興奮気味にその強さを表現。同様に宇都英師も「思った以上に強かった。本番は次だね」と愛馬をたたえる。もちろん「次」とは世代頂点の争い東海ダービー。控える今月末の大一番へ、陣営は確信を持って向かう。