◇コラム「番記者が見た」

 ドジャースの大谷翔平が、ロバーツ監督にポルシェのミニカーを「ギフト」として渡した。監督が持つ「球団の日本生まれの最多本塁打」に並んだ記念にジョークのきいた贈り物。このエピソードを監督が日米の記者に披露した4日、大谷はブレーブス戦で「ロバーツ超え」の8号を放った。

 この「おもちゃのポルシェ」のアイデアを考えたのは、地元放送局「スポーツネットLA」のキルステン・ワトソンさん(30)だ。大谷は「ワトソンさんがそうしたらどうだって言ったので」と種明かしをして、「また何かあればやりたいなと思う」と笑った。

 ワトソンさんは遠征で監督や選手と同じチャーター機で移動するチームに近い存在。大谷の妻の真美子さんとも親交があり「(真美子さんは)すごく愛らしい、すてきな女性」と語っていた。

 ワトソンさんに大谷にアイデアを伝えた経緯を聞くと、「ワシントンDCの遠征だったかな。米メディアの間で、翔平が監督の記録を破ったらミニカーをあげたらどうだろうって盛り上がったの。それを翔平に伝えたら、いいアイデアだねって言って、本当に渡したのよ」。監督が大喜びした面白いストーリーを仕掛けた立役者も、うれしそうだった。(阿部太郎)