◇6日(日本時間7日) ドジャース6―3マーリンズ(ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平選手が「2番・指名打者」で出場し、3試合連続本塁打の11号同点2ランを含めて3打数2安打2打点。チームの5連勝に貢献した。

 5月初旬にして、ドジャースの大谷のギアはトップに入った。「ショータイム」は止まらない。2点を追う1回無死一塁、マーリンズの新鋭右腕ムニョスの96マイル速球を完璧に捉えた。何かが破裂したような打球音がカリフォルニアの空に響く。3試合連続となるバックスクリーンへの11号。本塁打争いでメジャー単独トップに立った。

 この日はドジャースのエース格ビューラーがトミー・ジョン手術から2年ぶりに先発で復帰。1回に2点を失った後の大谷の強烈な同点2ランにビューラーは「史上最高の選手。ドジャースが彼に他の選手の何倍ものお金を注ぎ込んだ。それが正しいことを証明し続けている」と驚愕の活躍をしている背番号17を称えた。

 4回の第3打席もチェンジアップを崩されながら弾いて右前打を放ち、3戦連続マルチ安打。打率はメジャートップの3割7分に上昇した。「足」でも、3試合ぶりの1試合2盗塁でチーム単独トップに立つ9個目をマーク。打者に専念する今年、新天地で手がつけられなくなっている。

 だが、見逃せないのは、「フォア・ザ・チーム」の姿勢だ。11号を放った直後、ベンチで同じ左打者のアウトマンに投手の特徴を伝えた。「今日は初対戦の投手だったから。翔平が感じたこと、投手の球種などを教えてもらったんだ」。アウトマンは、大谷の助言を生かして2回に決勝2ランを放った。

 大谷は前日に「自分自身の成績はあまり見ていない」と語った。打線の中で何ができるのか、流れを考えながらプレーしているという。その姿勢が好結果を生んでいる。チームは大谷の活躍もあり、今季2度目の5連勝。貯金は今季最多の「11」で早くも、ナ・リーグ西地区で独走状態を築きつつある。スター軍団の中でも、群を抜くスーパースターが、ロサンゼルスで輝き続けている。