◇8日 ヴィクトリアマイル追い切り(栗東トレセン)

 GⅠ馬が完全復活の気配だ。2022年の秋華賞を勝ったスタニングローズは西村淳を背に、栗東坂路で4F53秒5―38秒7―11秒8。馬なりながら、抜群の加速力で坂路を一気に駆け上がり、約11カ月ぶりの大阪杯(8着)を叩かれての上昇ぶりをアピールしてみせた。

 高野師は「好時計でも無理をさせたわけではなく、馬の状態の良さでのもの」と説明し、続けて「西村君は『イルカみたいだった』と。30年以上馬に携わってきて初めて聞いた表現だが、それだけ弾んで走れていたのだと思う。前走以上の出来は間違いない」と大きな上積みを強調する。

 昨年12着に敗れたレースだが「今年は心身ともに苦しいところがなく、今年の方が断然いい」ときっぱり。約1年7カ月ぶりの勝利に向けて「マイルでも勝ち鞍があるし、能力と競馬センスでこなしてくれると思う」と期待していた。