大相撲夏場所後の横綱審議委員会(横審)が27日、東京・両国国技館で行われた。夏場所初日に大の里に敗れ、2日目から休場した横綱照ノ富士(32)=伊勢ケ浜=について、山内昌之委員長(東大名誉教授)は「名古屋場所、あるいは次の東京場所(秋場所)まで、横綱の回復過程、責任感を見てみようという話になった」と明かした。

 横審は横綱に対して「激励」「注意」「引退勧告」を決議できるが、山内委員長は「到底、当てはまるものではない」とした。

 次からの2場所で結果が出なかった場合には、「いろいろ判断していくのは、責任感を持っている照ノ富士自身ではないか」と進退は本人に委ねる方針を示した。

 夏場所を12勝3敗で初優勝した大の里については「そこ(横綱昇進)まで可能性として見えてきていることを否定できない。いずれ大関に昇進すると思うが、スピード感が期待される」と話した。