車を所有している方にとって、大きな負担となるのが駐車場代です。月々の固定費としてかかる駐車場代は、家計を圧迫する要因のひとつといえるでしょう。特に都内では駐車場代が高額になりがちで、節約を考えている方も多いでしょう。   そこで今回は、都内の駐車場代の相場と、固定費の中でも比較的節約しやすい駐車場代の節約方法を解説します。

都内における駐車場代の相場

都内で駐車場を借りる際、立地によって駐車場代は異なります。東京都23区全体の月極駐車場平均賃料は、機械式で約3〜4万円、平面で約2〜3万円です。一方で、銀座が位置する中央区の平均賃料は、機械式で約4〜5万円、平面で約6〜7万円に設定されています。これは、通信費などほかの固定費(月額)よりも高い水準にあります。実際に、総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)」によると、二人以上世帯における通信費の平均が月に1万2198円、光熱・水道費の平均が月に2万3855円とのことなので、都内の駐車場の相場のほうがほかの固定費の平均を上回っていることが分かるでしょう。このように、都内における駐車場代は、場所によっては住宅の家賃並みの費用がかかることがあります。
 

駐車場代のおすすめ節約術

駐車場代だけで月額6万円以上かかるケースもあるため、なるべく節約したいと考えるのは当然でしょう。そこで、ここからは駐車場代のおすすめ節約術を2つのケースに分けて紹介します。1つがマンションの駐車場を借りている人に向けたケース、もう1つは屋外の平面駐車場を借りている人に向けたケースです。
 

マンションの駐車場を借りているケース

マンション入居時に駐車場も一緒に借りることが一般的ですが、割高になりやすい傾向があります。マンションの駐車場代は利便性が高い分、周辺相場よりやや高めに設定されている場合もあります。一方で、入居者以外に駐車場を貸しているマンションもあるようです。自分が借りている駐車場よりも、近隣マンションやオフィスビルの外部貸し駐車場のほうが月額が安い場合には、切り替えるだけで駐車場代を節約できるでしょう。例えば、現在の自宅マンションの駐車場が月額3万5000円であれば、近隣の2万5000円の駐車場に切り替えることで、月々1万円、年間で12万円の節約が可能です。ただし、住宅から駐車場までの距離が多少伸びてしまうことも考えられるため、車の使用頻度に合わせて決めましょう。
 

屋外の平面駐車場を借りているケース

屋外にある平面駐車場は比較的相場が安い傾向にあるため、利用している方も多いでしょう。平面駐車場は出し入れがしやすく便利に感じますが、車に与える影響を考慮すると必ずしも最適とはいえません。屋外に駐車すると、雨風による影響で洗車の頻度が増え、部品の寿命も短くなりがちです。また、いたずらや盗難のリスクもあるため、被害に遭えば思わぬ出費につながるかもしれません。このように、屋外平面駐車場は長期的に見てコストが増える可能性もあるのです。そこで、おすすめなのが機械式駐車場です。機械式駐車場には、地下に車を収納するピットタイプや、建物内に格納するビルインタイプなどがあり、いずれも車を雨風やいたずらから守るのに役立ちます。ただし前述した通り、平面駐車場よりも機械式駐車場のほうが相場は高い傾向にあるようです。しかし機械式駐車場の中には車のサイズが制限されている代わりに、駐車場が安く設定されているところもあります。高さの制限は駐車場ごとに異なりますが、自分の車が利用できる高さであれば、今よりも駐車場代を安くおさえられるケースもあるでしょう。ほかにも、住宅地から少し離れた場所にあったり、出し入れがしにくかったりする駐車場は、相場よりも安い傾向にあるようです。
 

都区内の駐車場代の相場は約2万円〜3万円|低コストな駐車場を探そう

23区内における駐車場代の相場は月額約2万円〜3万円ですが、中央区など一部地域では4万円〜6万円まで上がり、利用する地域によって差があります。駐車場代を節約するために、まずは自宅マンションの駐車場よりも安い近隣の駐車場を探してみましょう。近隣のマンションやオフィスビルの外部貸し駐車場は、料金が低めに設定されている可能性があります。安い駐車場を見つけられたら、切り替えを検討しましょう。駐車場を切り替えて月に3000円でも節約できれば、年間では3万6000円のコスト削減につながります。自分にあった最適な節約方法を見つけましょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2023年(令和5年)平均結果の概要 Ⅰ 家計収支の概況(二人以上の世帯)表Ⅰ−1−1 消費支出の費目別対前年増減率(二人以上の世帯)−2023 年−
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー