飲食店でありがちなトラブルが【注文した・してない論争】。
店側の間違いであれば誠心誠意謝罪することが大切ですが、なかには間違いを認めない客もいるようで……。筆者の友人C花から聞いた、迷惑客エピソードをどうぞ。

子育ての合間にアルバイトを始めた

私は、大手ファミリーレストランでホールのアルバイトをしています。

数年前までは会社員として働いていましたが、出産を機に退職。

知的障害のある息子の子育てに全力を注いできました。

その甲斐あってか、息子は伸び伸び成長してくれて。

5歳になり、保育園に預けることになってから、このアルバイトを始めました。

素敵な同僚も多い職場で働けていた

息子のことで急に仕事を休んだり、早めにあがらせてもらうことも。

それでも、同僚たちはみんな優しく、【アルバイト】という括りもあってか、予定変更しやすい職場でした。

仕事も働けば働くほど、楽しくなっていて。

育児の愚痴を話せる同僚もいることも、ありがたかったです。

お昼どきは土日は混雑するものの、基本的に従業員も多いので忙しすぎて困ることもなく。

マイペースで働けていたのですが、とうとうクレーマーに分類されるであろう客に遭遇してしまったのです……。

「注文してない」と客から訴えが

あるとき、料理を40代くらいの女性客のもとへ持っていくと、思いっきり腕を掴まれたのです。

何事かと思って見ると、ギロッとこちらを睨む客。

「これ注文してないわ!」
「ちゃんと確認しなさいよ!」
と怒鳴られてしまいました。

はじめは私が間違ったのだと思い、すぐに謝罪して料理を持ち帰ることに。

それから注文を確認しましたが、やっぱり女性客が注文した料理でした。

そこで、もう一度女性客のもとへ話をしに行くことに。

「タブレットで注文されていますよね?」

そう、ここではタブレットでお客様自身に注文してもらう方法を導入していたのです。

女性客が勘違いしていた、とすぐにこの話は終わると思っていたのですが……。

間違いを認めてくれないので最終手段に!

「何これ知らないわ!」
「勝手に注文したんでしょ!」

なんと女性客はまさかの逆ギレ!

自分の非を認めないどころか、【店側で注文を操作したんだから全額返金しろ】と訴えてきたのです。

酷い態度に思わずイライラがピークに達した私。

「以前こうしたトラブルがあり、店では操作できないようになっています」
と笑顔で伝えてやりました。

すると途端にタジタジになる女性客。

そう、この女性客こそ、1か月ほど前同じようなクレームを出し、お金を払わず食事していった客だったのです!

そのことを覚えていたので、また同じ手で無銭飲食を企んでいるんだろう、と気づけました。

真っ青になった女性客は
「これで合ってます」
と注文したことを認めてくれて。

本当に間違えて注文をしてしまったのかもしれない、とも思いましたが違ったようですね。しっかりと謝罪もしてくれたのでスカッとしました。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:一瀬あい