令和改元から1日で5年を迎えた。夕刊フジでは5年前の改元当日、新元号を最終決定した安倍晋三首相(当時)の独占インタビューを掲載した。安倍氏は「令和」に込めた願いや、「昭和」「平成」で達成できなかった憲法改正や、北朝鮮による日本人拉致被害者奪還への強い思いを語っていた。

まず、安倍氏は世論調査で新元号への支持が高いことについて、「元号は、その時代を生きる国民とともに、時を刻む。『それを決めるのは非常に重たい責任がある』と思っていただけに、ホッとしている。国民の方々に好意的に受け止めてもらい、本当にうれしい」と語った。

出典となった「万葉集」巻五の「梅花の歌三十二首」を受けて、「厳しい冬の寒さの後に春の訪れを告げ、梅の花が咲き誇る。人気アイドルグループSMAPのヒットソング『世界に一つだけの花』のように、一人一人の国民が明日への希望を持ち、それぞれに花を大きく咲かせることのできるようになればいい」などと期待を込めた。

さらに、悲願である憲法改正について、「国民の生命と平和な暮らしを守り抜くことは、主権を持つ独立国家として、果たすべき最重要の責務だ」「自分の国を自らの手で守る気概なき国では、誰も助けてくれない」「国家のために任務を遂行する自衛隊の正当性を、憲法上、明文化するのは、私たちの世代の責任だ」と話した。

2002(平成14)年10月、5人の拉致被害者が日本に帰国した。その際、横田めぐみさん=拉致当時(13)=らの姿がなかったことを振り返り、「『北朝鮮に残された方々を取り返すことこそ、私の使命だ』と心に強く誓った。まだ、実現できていないのは、痛恨の極みだ」「一日も早い解決に向け、あらゆるチャンスを逃さず、果断に行動したい」と語っていた。

安倍氏の遺志を継承・実行できる政治家は誰か。

【安倍元首相のインタビュー全文】公式サイトで公開中(https://www.zakzak.co.jp/article/20190501-OROG67EWKFKYPGKXWPWZKHEIO4/)。